【ドライバーレス運転実現へ】JR東日本のATO開発 新幹線として初の自動運転試験を実施へ | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【ドライバーレス運転実現へ】JR東日本のATO開発 新幹線として初の自動運転試験を実施へ

 JR東日本は、ドライバーレス運転の実現に向け、自動列車運転装置(ATO)の開発を加速させる。新幹線のE7系を使用して、上越新幹線の新潟駅~新潟新幹線車両センター間(延長約5㎞)で回送列車の自動運転を試験すると10日、発表した。約2億円を投資して2021年10-11月ごろに試験する。新幹線の自動運転の試験は初の試みとなる。

走行試験のイメージ


 同日に開いた会見で深澤祐二社長は「新幹線の自動運転実現に必要な技術の蓄積と検証をし、ATOの開発を進めていく」と、意気込みを語った。

 試験では、▽列車の準備が整ったことを条件に遠隔で列車を発車▽ATOが自動的に列車を加速・減速▽自動で決められた位置に停車▽緊急時には遠隔で列車を停止–を検証する。自動列車制御装置(ATC)の信号をレールに流し、走行速度が制限速度以下であるかをチェックしつつ、速度が超過の場合は自動的にブレーキを作動する。

 このほか自動運転の試験環境を利用して、ローカル5G(第5世代移動通信システム)の性能確認にも取り組む。投資額は約8000万円。沿線に基地局を設置して、走行中の回送列車と伝送試験を行い、大容量・低遅延通信ができることなど鉄道環境での5Gの性能を確認する。

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