【深化する関西の建設ICT】わが社のBIM/CIM/ICTプロジェクト最前線〈12〉 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

B・C・I 未来図

【深化する関西の建設ICT】わが社のBIM/CIM/ICTプロジェクト最前線〈12〉

 建設ICTの取り組みは多岐にわたる。3次元モデルデータなどの活用による業務効率化や生産性向上は通過点であり、最終的に目指すのは調査から設計、施工、維持管理をつなぐ一貫したデータ連携の流れだ。建築設計事務所、ゼネコン、建設コンサルタントの計36社の最新事例から、建設ICTのトレンドを読む。

◆大日本コンサルタント/BIM/CIM推進プロジェクト/「後付け」から「活かす」CIMへ

 当社はCIMが始まった2012年度からCIMの取り組みを開始し、産学官によるCIM試行やECI方式でのCIM活用など、これまで多くのCIM業務に対応してきた。今年度は「BIM/CIM推進プロジェクト」を設立し、23年度に予定されているBIM/CIM原則適用に向けて、これまでのモデリング中心であった「後付けCIM」から技術者主体の「活かすCIM(設計品質向上、社内対応力強化、ソフトの高度活用による労働時間短縮など)」への早期転換を目指し、取り組み強化を図っていく。
 (浅野善昭/インフラ技術研究所技術開発部ICTソリューション室BIM/CIM推進プロジェクト主任研究員)





◆中央復建コンサルタンツ/若手がデジタルツインに挑戦!/「フローの改革」を実践

若手が作成した新大阪駅および周辺地区のデジタルツイン

 弊社では人材育成の一環で、全社から選抜された若手8名に対して「新大阪駅および周辺地区の未来をデジタルツインで考えてみよう」というミッションを与えた。現状の課題、将来像、構造的成立等を若手が議論し、その思いをデジタルツインで表現させる。まさにBIM/CIMが目指す「フローの改革」を実践させる教育である。通常業務で多忙の中、実に楽しそうに取り組む姿を目の当たりにして、BIM/CIMの成功、業界の明るい未来を確信した。
 (森博昭/総合技術本部CIM推進室室長)





◆八千代エンジニヤリング/CIM活用のさらなる推進/維持管理段階を意識したモデル作成

BIM/CIMモデル事例

 当社は、将来のCIM活用を見越し2004年から取り組みを始め、13年に設置したCIM推進室で活用を推進し、CIMに関するリーディングカンパニーとして、各部門で着実に実績を積上げてきた。現在では、堤防・河道の維持管理や、構造物本体に加え付属物のモデル化など、維持管理段階での活用を意識した提案をしている。今後も、事業全体としての効率化を目指し、さらなる活用方法を提案するなどCIM推進に貢献したい。
 (田中克典/大阪支店道路・構造部技術第一課長)










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