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【記者座談会】防災・減災、国土強靱化5か年新対策決定/JAPICが津軽海峡トンネルの詳細検討

最終更新 | 2020/12/18 13:14

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A 防災・減災、国土強靱化に関する2021年度から5年間の新対策が決定した。

B 総事業費は15兆円程度とし、20年度第3次補正予算案で措置する初年度分は3兆0541億円と決まった。3年間で7兆円だった3か年緊急対策と比べると年間の事業規模は約7000億円ずつ上積みされる。

C 3か年緊急対策は18年に発生した台風21号や北海道胆振東部地震などを受けて行った緊急点検を反映して、3年間で対応すべき項目をまとめたものだ。一方、5か年加速化対策は、より中長期的な視点での対策を網羅している。

D 中期的な計画に基づいて国土強靱化を進める意義は大きい。ただ、裏付けとなる予算の措置方法には懸念の声も上がっている。21年度以降について「機動的・弾力的に対応する」と整理された点だ。

A その意味するところは。

D 財政当局が予算について「機動的・弾力的」と表現する場合、補正予算で措置すると解されるのが一般的だと聞く。当初予算で措置すれば終了後に“崖”ができてしまう。規模が前例とならない補正予算に計上したい考えだろう。

E すべて補正予算で決まったと結論付けるのは時期尚早だ。「機動的・弾力的」について、財政当局は今後の災害の発生状況に応じて、重点化する項目を柔軟に設定するためだと説明している。

B 決定文にある「各年度の予算編成過程で検討」と文字通り読むのが現時点では適当だろう。予算がらみでもう1つ気になるのは今後発生する災害に伴う改良復旧などの取り扱いだ。予防保全の一環として5か年対策の内数として読まれてしまう心配がある。

C 「当初予算」「今後の災害に伴う改良復旧は別枠」ということを建設業界として訴えていく必要がある。加えて、自治体を含めた発注者と協力して、早期に予算を執行し、施工余力が十分であることをアピールすることも必須だ。

津軽海峡トンネルは、全体の工程計画として約15年の期間を想定。トンネル掘削は月進300mを予定し、両押しにより5年での貫通を見込む

◆BTOで早期に投資回収、利用者に還元

A 話は変わるけれど、日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)が「今後推進すべきインフラプロジェクト-コロナ禍を超えて、国土の発展のために」と題する提言書をまとめ、赤羽一嘉国土交通相に手渡した。

F 提言書では、目指すべき国土の方向性や今後のインフラの形態、具体的な構想事例などに触れているが、検討内容が細部にわたる「津軽海峡トンネル」は大きな注目を集めている。

G 国家的な地域活性化プロジェクトに位置付け、事業期間は15年、概算事業費は7200億円と試算している。3年前に発表した当初の計画では、事業期間20年、概算事業費7500億円を見込んでいたことから、技術の進展などをつぶさに反映した内容といえるだろう。

H 当初の計画ではトンネルが2本だったが、自動運転車専用道路と鉄道貨物の併用とすることで1本化した。延長は青函トンネルよりも20㎞以上短い31㎞を想定している。

G 事業手法にも言及している。需要リスクとなる料金収入に左右されず、民間事業者のパフォーマンスに対価が支払われる、PFI事業のBTO(建設・譲渡・運営)方式サービス購入型を提案している。投資回収年数は31年で、50年が必要な独立採算型と比べて回収速度が格段に早い。また、償還後の通行料は普通車が1000円、大型車が2000円となり、大きな経済効果が期待される。

A JAPICの進藤孝生会長は、津軽海峡トンネルを始めとする各種事業の実現に「民間の技術と提案力を生かしたい」と話した。コロナ禍で国土計画が転換期を迎える中、今後も動向が注視されるね。

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