【明るく広い空間に】藤沢駅南口駅前広場再整備 周辺ビル建替と連動しデッキを再構築へ | 建設通信新聞Digital

4月16日 火曜日

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【明るく広い空間に】藤沢駅南口駅前広場再整備 周辺ビル建替と連動しデッキを再構築へ

 神奈川県藤沢市は、JRと小田急江ノ島線藤沢駅南口駅前広場を、周辺の老朽化ビルの建て替えに合わせ再整備する。地上部を覆うように配置されている既存ペデストリアンデッキを撤去し、同デッキを取り囲む民間ビルの建て替えに合わせ、複数の新建物を接続するようにデッキ機能を組み込む。ただ、現状再開発を含む建て替えの動きは1カ所にとどまっている。市は、容積率の緩和などで再開発などを促したい考えだ。

駅前広場の滞留空間イメージ。複数の民間 開発ビルを接続するデッキへ再構築する


 駅前広場の再整備は、JR東日本と小田急電鉄、藤沢市の3者が計画している駅南北自由通路の拡幅事業完了後の着工を目指している。同拡幅事業は、2022年度と23年度に詳細設計、24年度に着工し、約8年程度で完成させることとしている。

 このため、駅前広場再整備実現には、最短で十数年後に南口駅前デッキ周辺ビルの建て替えを一斉に進める必要がある。

 市は、21年度中に容積率の緩和や規制誘導などのルールを定めたガイドラインを策定し、それをもとに地権者などに開発を促したい考え。

 既に南口の1カ所では、再開発に向けた「藤沢駅南口市街地再開発準備組合」が17年に発足済みだ。市有地を含む約3000㎡内には、フジサワ名店ビルとダイヤモンドビル、CDビルの3つのビルが立ち並ぶ。現在、フジタが事業協力者となり検討を進めている。

 このほか既存デッキを取り囲むビルとして、複数街区に渡り、神中第2ビルや春日ビル、湘南藤沢オーパ、ODAKYU湘南GATEなどが立ち並ぶ。広場再整備の実現には、これらのビル関係者の協力が不可欠となるだろう。

 再整備では、地上の既存交通広場部分をコンパクトにし、歩道を広くすることで、人が滞留できる空間を生む。現在はデッキやデッキの支柱で暗く狭い空間だが、再整備により、明るく広い空間に生まれ変わる。

 市は駅前ににぎわいを生むため、ビル建て替えに当たっては、商業や業務を中心とした機能を誘導していきたい考えだ。

藤沢駅(画像上部)前の既存デッキを取り囲む ように老朽化したビルが複数立地している



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