【暖かみのある木質空間】国内最大規模の準耐火木造校舎「流山市立おおぐろの森小学校」完成 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【暖かみのある木質空間】国内最大規模の準耐火木造校舎「流山市立おおぐろの森小学校」完成

 日本設計は3日、千葉県流山市が計画を進めてきた「流山市立おおぐろの森小学校」が3月31日に完成したことを受け、施設見学会を開いた。

 同市では、つくばエクスプレス沿線の開発に伴う人口増加が続き、急激な児童数の増加に対応するため新設小を整備してきた。全体コンセプトに「高台の緑に溶け込む 森の中の木の学び舎」を掲げ、自然豊かな環境にふさわしい暖かみのある木質空間を目指した。また、児童推計にあわせてクラス数の変動に対応しやすい計画とした。

 校舎北棟と南棟は木造、プール棟はRC・S造、耐火性能を確保するため校舎間の接続棟はRC造を採用した。校舎の柱には千葉県産の杉材をLVL(単板積層材)に加工して使用しているほか、梁には同市の姉妹都市である長野県信濃町産のカラマツ材を同様にLVL加工して活用している。

 体育館棟の屋根架構にはカラマツ材によるLVLを構造部材としている。建物外周部にRC造耐震壁を設置したほか、屋根のアーチ部分をフィンクトラス構造にすることで強度を確保し、木造大空間を実現した。さらに、屋根の形が丸みを帯びることで、周辺環境への圧迫感を軽減した。

 家具や床パネル、天井材にも千葉県産木材による合板や集成材を多用することで、国内最大規模の準耐火木造校舎を実現した。

 4月5日から児童らが通学を開始する。現在、外構工事を進めており、8月末の全体竣工を目指している。

 建物規模は木造一部RC・S造地下1階地上3階建て延べ1万2423㎡。建設地は千葉県流山市大畔316-1。

 設計・監理は日本設計、施工は松井建設が担当した。



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