【現代的意義を世に問う】黒川紀章の名建築を保存・活用 「カプセル建築プロジェクト」始動 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【現代的意義を世に問う】黒川紀章の名建築を保存・活用 「カプセル建築プロジェクト」始動

 工学院大学の建築学部鈴木敏彦研究室は、MIRAI KUROKAWA DESIGN STUDIO(東京都港区、黒川未来夫代表)と共同で、黒川紀章設計の「カプセルハウスK」(長野県御代田町)を保存・活用する「カプセル建築プロジェクト」を始める。

カプセルハウスKの外観 (写真:山田新治郎)


 黒川紀章が自らの別荘として1973年に竣工し、約50年間、基本的に非公開だったことで良好な保存状態が保たれてきたカプセルハウスKの保存・活用を通じてカプセル建築を再評価し、現代的意義を世に問う。5月から施設を公開し、6月には民泊事業を始める。

 カプセル建築の完成形とも言えるカプセルハウスKは山間にあり、人目につくこともなく、初期の状態が保たれてきた。2019年に長男の黒川未来夫氏が取得し、修繕と維持管理を手掛けている。20年の改修で建物本体と内装の修繕はほぼ完了し、設備、備品などをそろえて5月から公開する。

 数少ないメタボリズム建築の1つであるカプセルハウスKの保存・活用に当たっては、将来のカプセル交換も含めて長く後世に残すため、5月23日までクラウドファンディングを実施している。



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