【職人の集うまち"墨田"の高い技術力を発信】新ブランド「カナサカ」が好スタート/協栄医科工業、studio ai architects | 建設通信新聞Digital

5月6日 月曜日

公式ブログ

【職人の集うまち“墨田”の高い技術力を発信】新ブランド「カナサカ」が好スタート/協栄医科工業、studio ai architects




金属加工などを手掛ける協栄医科工業(東京都墨田区)は、2022年10月からオリジナルブランド「カナサカ-KANASAKA-」をスタートした。デザイン性の高い金属製の日用品で、金属に木目調やペイズリー柄、和柄など複雑な模様を加工できる同社の技術力が注目されている。また、75年以上にわたり金属加工の腕を磨いてきた同社は、ものづくり産業の集積地である〝墨田〟のまちを盛り上げようと、自社工場の建て替えに併せた新プロジェクトの検討を進めている。徳永武志代表は「関わってくれた方、全員がもっと豊かになれるような仕組みをつくりたい」と話す。


「カナサカ」の箸置き、コースター。ペイズリー柄など複雑な模様も刻印できる


※商品一覧はこちら

※カナサカのInstagramはこちら


徳永代表は「曽祖父・啓人の代から、医療や飲食、建築設備などの製品の金属加工事業を展開している。法人はもちろん、個人の依頼にも応じている。〝カナサカ〟のブランドは、そんな私たちの製品をまずは手に取ってもらい、職人がつくったものの良さを知ってほしいという思いで始めた。大切な方への贈り物など、使う人の表情を思い浮かべながら、作品を一つひとつ丁寧に製作している」と言う。

徳永武志代表

同社は1947年8月に創業した。顧客の多様なニーズに応じ、2次元・3次元CADによる製品の設計から、精密板金加工、金属レーザー加工、金属穴あけ加工、金属曲げ加工、金属溶接加工、金属研磨加工、組み立てなどを得意とする。

徳永代表は音楽や飲食業界の経験を経て、12年9月に協栄医科工業に入社した。両親から経営者としてのバトンを受け継ぎ、2020年10月に代表取締役に就任した。同社を技術面で支える兄・将幸専務をはじめ、16人の従業員とともに〝ものづくり〟に取り組んでいる。同社で働く飯田勇輝さんも「CADによる作図から製作まで、全ての工程をできるようになった。これからは後進を育てていきたい。協栄の技術をもっと世界に広めたい」と前を向く。

高い技術を有する同社の製品は評判が良く、渋谷ヒカリエなどの商業施設の看板やオブジェのほか、KONISHIKI(小錦八十吉)さんからバーベキューグリルの製作を依頼されるなど、著名人のファンも多い。オリジナルブランド「カナサカ」の箸置きやコースターなどの新製品は、SNS(交流サイト)やインターネットを中心に発表し、全国から注文が殺到している。

ベテランから若手まで多様な世代の職人が在籍する



◆金属加工の協栄医科工業と、一級建築士事務所studio ai architectsが強力タッグ

オリジナルブランド「カナサカ」の名称には『町工場の職人たちが受け継いできた技術に、新しい技術が掛け合わさり、この先もずっと伝えていきたい』という願いが込められており、同じ墨田区内にある設計事務所studio ai architects東京事務所の塚原信行代表のアドバイスを受けてブランドを誕生させた。塚原代表は、東京国際フォーラムを設計したことで知られる建築家のラファエル・ビニオリの下、米ニューヨーク州で研さんを積み、11年から同東京事務所代表を務める。ホテルや商業、公園施設などの設計、商店などのリニューアル事業、都市景観デザインなどの実績がある。

徳永代表は「墨田区には、塚原さんのように傑出した才能を持つ人がたくさんいる。町工場の職人による皮革の加工技術も世界トップクラスだ。そんな技術とデザインを掛け合わせた拠点をこの町に設けたい。当社の工場の建て替えに合わせ、地域の人たちと協働し、栄えることができる交流拠点の建設を計画している」と話す。施設の設計はstudio ai architectsが担当し、25年10月の着工を目指す。建設地は東墨田2-26-8。

日夜試行錯誤を続けている徳永武志代表(左)と、塚原信行代表。









・株式会社協栄医科工業のHPはこちら

・協栄医科工業のInstagramはこちら









・studio ai architectsのHPはこちら

・studio ai architectsのInstagramはこちら



 



【公式ブログ】ほかの記事はこちらから

建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら