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【BIM2021】大林組×トランスコスモス×応用技術 「作る」から「使う」BIMへの思いやり

最終更新 | 2021/06/09 15:41

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 大林組、トランスコスモス、応用技術の3社がBIMモデリングの進展度(LOD)を管理するシステム『Smart BIM Connection』(SBC)を開発し、9月から販売を始める。BIMを設計から生産設計、施工管理まで一貫して利用するためには、1つのBIMモデルを作り上げるモデリングの過程で、関係者が最新の正しい情報を共有できていることが求められる。そのキーワードは「作るBIM」から「使うBIM」へ。大林組の岡野英一郎氏(執行役員デジタル推進室長)、本谷淳氏(デジタル推進室企画管理部長)、谷口隆二氏(デジタル推進室iPDセンター技術管理部技術管理課)、トランスコスモスの小谷勝彦氏(理事ビルディングインフラサービス本部副本部長)、応用技術の高木英一氏(執行役員toBIM推進部長)にSBCに込めた思いを語ってもらった。


――2019年に3社はアライアンスを結んだ

岡野  今回のSBCの開発はアライアンスの成果である。SBCは、大林組が展開するワンモデルBIMのモデリング過程を見える化するツールとして開発を進めてきた。社内ではBIM基準『Smart BIM Standard』(SBS)を掲げているが、これを円滑に適用する上でモデリング管理が重要と考えていた。BIM一貫利用に向けた、われわれの強いメッセージでもある。

谷口 コンセプトは「作るBIM」から「使うBIM」への転身であり、使えるデータを関係者間で共有することを意図している。どの情報が確定しているかを管理する公的な指標に進展度(LOD)がある。SBCはLODの状況を見える化できる。

本谷 モデリングの際のLODの管理には表計算ソフトで作成したドキュメントが使われることが多い。これではモデリング作業が担当者ごとにばらつきが生じやすい。しかもモデリング完了まで中身を確認できないため、情報の過不足を修正する手戻りが発生してしまう。モデルが整っていないのは円滑な情報共有ができていないということだ。

谷口 私自身の日頃の悩みが開発の発端にある。これまで自身でモデルを修正した部分が、他者によって知らぬ間に修正されるケースが頻繁にあった。関係者間でモデルの状況を共有できる枠組みが必要と痛感していた。

岡野 大林組では10年4月のBIM推進室を機に、13年にPDセンター、19年4月にはiPDセンターへと組織を進化させ、生産基盤のプラットフォームにBIMを位置付けてきた。SBSを軸に情報共有の枠組みは整っているが、それでも設計から生産設計にモデルを引き継ぐ際には調整の手間が発生していた。

谷口 例えば壁の仕様や配置が確定しているのに、ドアの情報が確定していない場合、それをきちんと関係者に伝達する必要がある。進展度が明らかになれば、円滑な管理が実現する。これまでLODは人が記述する文書管理のプロセスだったため、管理自体が煩雑になり、リアルタイムな共有も難しかった。

本谷 SBCではLOD要件の登録と目標LODの設定を行った上でモデリングを管理する。その要件の達成度合いを「Good」「NG」等のシンプルなボタン操作で入力する。結果として進展状態が一目で理解でき、関係者間でコミュニケーションも取りやすくなる。

――サービスの中身は

高木 SBCはオートデスクのBIMソフト『Revit』のアドオンアプリケーションとクラウドサービスのパッケージ商品として、9月から販売を始めるが、トランスコスモスと応用技術のtoBIMサービスを通じ、5月からトライアルの受付をスタートした。

クラウドとRevitアドオンで LOD管理


小谷 トランスコスモスは大林組のBIMの一貫利用をモデリングパートナーとして下支えし、BIMデータが各部門で円滑に使われる流れを支援している。作るBIMから使うBIMへの進展はtoBIMの目指すべき方向性とも一致しており、BIM普及に向けた当社のビジネス展開としても大きな一歩になる。

高木 紙図面を使うのはBIM本来の姿ではない。図面ありきの商習慣を変えないと、本当のBIMに到達できない。クラウドを介した情報共有の時代になり、入ってくるモデルが正確なのか、品質はどうなのか、モデルが整わないと後戻りせざるを得ない。BIMデータの連携ニーズが高まっている現在、SBCは存在感を増すはずだ。

岡野 大林組では20年度に請負金額10億円以上のプロジェクトへのBIMの100%適用を目標として掲げ、達成できた。5月からはSBCを社内BIM案件に先行導入したいと考えており、いずれ全BIM案件に拡大することを期待する。

本谷 本・支店への説明を進めており、モデリングツールの性格上、進行中の現場に途中から適用するのは難しいが、設計開始時や着工時など、区切りの良い案件から順次導入していく。

谷口 SBCは、全社的なBIM管理者、プロジェクトの管理者、モデリングする担当者まで広く利用メリットがあると考えている。モデル品質が向上し、管理面での効率化効果が高い。関係者間のコミュニケーションが円滑になり、担当者は常にクリアな状態で作業できるはずだ。

――今後の展開は

岡野 他社設計の案件では設計者からBIMを引き継いでもそのままでは生産設計に使えない場合もあり、パラメーターの再設定を行い、モデルを整えている。それをコントロールする際のツールとしてもSBCは有効と考える。建築設計事務所にも活用してもらいたい。

小谷 業界としてBIMのさらなる普及には非競争領域の整備が不可欠である。設計者、施工者など各段階のプレイヤーが知見を共有し、より良い枠組みとしてベースが整えば、BIMの普及に大きな効果を生む。まさにSBCは非競争領域の力強いツールになり得る。

高木 トライアルでは設計事務所や他の建設会社にも使ってもらいたい。Revit支援パッケージ『BooT・one』と同じように、利用者の要望を受け付けるリクエストボードも置く。サブスプリクションサービスとして、皆さまとともに成長するシステムとして進んでいきたい。

谷口 SBCは意匠分野の利用を想定して開発してきた。今後は構造や設備での利用についても拡充したいと考えている。モデリングの状況をリアルタイムに把握できることが「作るBIM」から「使うBIM」へと通じていく。

本谷 SBCは担当者による進捗状況の入力を求めるが、その一手間が全体の円滑化の支えになる。真面目にBIMと向き合ってきた人には、SBCの良さを実感してもらえるだろう。

小谷 円滑なモデリング管理はBIMを中心とした建設情報を正しく効率よく扱い、データに基づく業務プロセスの変革、さらには建設DXに向けた足がかりとなる。当社の展開しているBPO(オペレーショナルエクセレンス)とデジタルツール(開発力)のサポートを組み合わせたtoBIMサービスによって、建設業の未来を下支えしたい。

高木 本気でBIMと向き合う人ほど、乗り越えるべき課題は多い。その人たちの課題を価値に変えるのが「つながる」をテーマとしたtoBIMである。本気になっているからこそ、そこから新たなアイデアが出てくる。大林組の経験が生んだSBCはつながるBIMの実践的なツールでもある。

岡野 私自身、初代BIM推進室長・現場所長を担当するなど、常にBIMと向き合って仕事をしてきた。新しいことに挑戦する際、食わず嫌いの精神では次への発展はない。LOD管理は未解決の領域だった。社内から「BIMは思いやり」という言葉が聞こえるように、次の人のことを考えないとBIMは成立しない。これはDXでも通じ。まさにSBCはこの思いやりをデジタルでつなぐ管理システムであろう。



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