【東京・丸の内にローカル5G網を構築】ロボット操作や高性能会議に活用三菱地所 | 建設通信新聞Digital

4月24日 水曜日

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【東京・丸の内にローカル5G網を構築】ロボット操作や高性能会議に活用三菱地所

 三菱地所は20日、オン・オフラインが融合するまちづくりに取り組む「三菱地所デジタルビジョン」の実現に向けたインフラ整備として、5G(第5世代移動通信システム)の構築を推進すると発表した。

ローカル5Gの整備拠点と活用(実証実験)イメージ


 初弾は三菱電機と協働し、丸の内エリアの屋内外の複数拠点にローカル5Gを築く。さまざまな企業や大学、団体との共同実証実験を通じて、ロボットの遠隔操作やXR(あらゆる仮想空間技術)による高性能会議、遠隔美術鑑賞などへの活用を検討する。同一エリア内の複数用途・複数施設に、ローカル5Gが面的に導入されるのは国内初という。

 今後、12月から2022年11月にかけて、大手町パークビルや丸の内仲通りビル、東京ビル、丸の内ビル、三菱一号館美術館、大手町仲通り、TOKYO TORCH Parkにローカル5Gを敷設する。

 一般的にローカル5Gの整備は、基地局の親局・子局などの機器を各拠点に設置する必要がある。丸の内エリアは既に、高密度な光ファイバーネットワークを構築しているため、データセンターに設置した親局を共有し、各拠点には子局だけを置くことが可能となる。

 加えて、今回導入するローカル5Gは、SIM認証による独自回線のため、セキュリティーが高く、安定した通信環境を整備できるほか、アップ・ダウンロードの速度も柔軟に変えられる。

 現時点では、位置情報を活用した避難行動の最適化やドローン制御、新たな遠隔鑑賞・会議、多用途ロボットの遠隔操作、警備ロボットの性能向上などの実証実験を想定している。三菱地所は5Gの整備・活用検討を通して、新しいオフィスサービスや来街者サービス、災害時のインフラ・ビルの効率的管理など、まちづくりの未来を探る。


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