【記者座談会】390m、トーチタワーが着工/秋の意見交換会シーズン到来 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【記者座談会】390m、トーチタワーが着工/秋の意見交換会シーズン到来

◇日本の未来を照らす「灯り」に期待

A 東京駅前常盤橋プロジェクト「TOKYO TORCH」の、集大成となる「Torch Tower(トーチタワー)」が着工した。2028年3月末の完成が待ち遠しいね。

B トーチタワーの規模は、地下4階地上62階建て延べ約55万㎡に上る。最高高さは約390mで、完成すれば日本一高いビルになる。オフィスや賃貸住宅、店舗、展望施設、約2000席のホールのほか、高層部にはウルトララグジュアリーホテルブランドといわれる「ドーチェスター・コレクション」が入る。

C ホテルは、アジア初進出のブランドで、注目が集まっている。地域の文化や歴史に根差した強い個性と世界最上級のホスピタリティーが特徴という。

D 地上300mの位置に配置する半屋外空間「天空の丘」や低層部に整備する空中散歩道なども、開かれた街の象徴として整備する。300m以上の高層部に配置するホテルや展望施設からは、東京湾や首都東京の夜景、都心の杜(もり)から富士山までを一望できるみたいだ。

C その絶景は楽しみだね。街区中央には、約7000㎡の大規模広場「TOKYO TORCH Park」も設けるそうだ。一部先行整備した範囲では、21年から日本全国の地域と連携し、地域の魅力を発信するマーケットも開いている。

A 地域のコミュニティー形成につながる取り組みだね。

B サステナブルな社会実現に向けて、複数の環境認証を取得し、環境や人々の健康に配慮しているほか、電力受電方式を工夫するなどBCP(事業継続計画)機能も向上させている。

C 新たなランドマークとして、日本の未来を照らすタワーとなることを期待している。まずは安全に工事が進むことを祈る。

Torch Tower(東京駅丸の内口) 提供:三菱地所設計

◇上限規制まで半年、法令順守へ最後の要望

A 10月に入ってようやく暑さが和らいできた。秋は、業界団体と国土交通省などとの意見交換会シーズンでもあるね。全国建設業協会(奥村太加典会長)と47都道府県建設業協会が、国や地方自治体などの公共発注機関と建設業界を取り巻く課題の解決策などを論じる23年度の地域懇談会・ブロック会議が、4日の関東甲信越地区を皮切りにスタートした。

B 全建の意見交換会では、今年も公共事業予算の維持・拡充がメインテーマとなるが、24年4月から建設業にも適用される時間外労働の罰則付き上限規制、いわゆる「24年問題」への対応が大きな焦点となる。法規制の開始までいよいよ残り半年となる中、全国規模で業界側の具体的な要望や意見を発注機関側に直接伝える最後のチャンスである。全建の会合は10月中に計9地区で順次開催される。

C 日本埋立浚渫協会(清水琢三会長)と国交省各地方整備局などとの意見交換会も5日の九州地区から始まった。こちらは沖縄も個別に、11月中旬までに全国10地区で開かれる。埋浚協ももちろん、上限規制対応が最大のテーマ。埋浚協の意見交換会はこれまでにも、工期設定ガイドライン改定のきっかけになるなど、実務的な成果をいくつも出してきた。今年は週休2日だけでは上限規制をクリアできないとして、いままで以上に工事関係書類の簡素化などを要望し、平日も含めた月単位の時間外労働削減に注力する。

D 全国中小建設業協会(土志田領司会長)の意見交換会も9月下旬から始まっている。こちらも長時間労働の是正や週休2日の推進といった働き方改革が議題の中心。12月上旬までに全国6地区で順次開催される。このほか、日本橋梁建設協会(川畑篤敬会長)なども実施している。

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