【パビリオンタイプAの設計指針(民間用)公表】会場計画実現へ方針 日本国際博覧会協会 | 建設通信新聞Digital

5月5日 日曜日

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【パビリオンタイプAの設計指針(民間用)公表】会場計画実現へ方針 日本国際博覧会協会

 2025年日本国際博覧会協会は22日、大阪・関西万博のパビリオンのうち参加者が整備する「敷地渡し方式」となるタイプAの設計ガイドライン(民間パビリオン用)を公開した。

 会場計画で目指す空間を実現するため、明確な方針を提供するほか、会場全体の機能性や会場内のパブリックスペースとの整合性を確保し、持続可能性に配慮した計画・管理・運営を実現するのが狙い。併せてBIM要件やユニバーサルデザインのガイドラインもまとめている。

 タイプA(民間パビリオン)の区画サイズは3500㎡、1750㎡、900㎡の3種類。

 ガイドラインでは設計の基本方針として、計画地の地盤条件に合致した構造を検討し、建設・解体の条件を順守することとし、万博のテーマやサブテーマを踏まえ、独自のデザインを表現するとともに、会場内の連続した景観を形成すること、誰もが快適に安心して博覧会を楽しむことができるようユニバーサルデザインに配慮した計画とすることが望ましいとしている。

 計画条件では、パビリオン正面の主動線(メインストリート)や広場との境界線から最低10m(区画面積900㎡の場合は5m)、動線・広場以外との境界線では最低1mのセットバックを確保すること、建ぺい率を70%以内とすることなどを示している。

 区画境界線の条件では、主動線や広場に面するパビリオンの正面の境界線においてパブリックスペースとの融合を重視した景観を設計することとし、隣接する区画を割り当てられた参加者との協力や調整を行うことが望ましいとしている。

 工法や解体・撤去については、施工者の連絡調整を行うために組成する仕組み(連絡調整協議体)に参加すること、会期終了後に現状回復し土地を返却すること、掘削範囲を地表面から2.5m以内とすることなどを条件としている。

 BIM要件は、会場全体のBIMデータ水準を統一することを目的に、用途の概要や推進体制、利用ソフトウェアやデータの提出方法などについて記載している。



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