【オートデスク「AU2021」を開催!データ連携の重要性を強調】 製品・ソフトの連携基盤を開発中 | 建設通信新聞Digital

5月18日 土曜日

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【オートデスク「AU2021」を開催!データ連携の重要性を強調】 製品・ソフトの連携基盤を開発中

 オートデスクは、バーチャル形式でグローバルカンファレンス「Autodesk University(AU)2021」を開催した。アンドリュー・アナグノスト社長兼CEOは、多様な製品・ソフトウェアを自由に連携できるプラットフォームとして開発中の「Forge」を紹介した上で、「業界や製品、場所を問わずデータのアクセス性、拡張性、オープン性を高めることで、新しい価値を生み出せる」とデータ連携の重要性を強調した。

あいさつするアナグノスト社長兼CEO


 アナグノスト社長兼CEOは「クラウドがもっと活用され、大容量のファイルの書き出しやアップロードにメリットがなくなる。価値はファイルではなく、そこにデータが含まれていることにある」とし、Forgeによってクラウドにアクセスしやすく、各ソフト・製品の枠を超えて利用できるようにするデータフローを目指していることを強調した。その結果、人間がソフトの使用方法の習熟に時間をかけるのではなく、プロジェクトそのものに労力を割けるようになるという考え方だ。

 建設分野でも、RevitとInventorをスムーズに連携できるようにしたほか、Forgeを利用すればオートデスク以外のアプリケーションもRevitのデータを使用できるようになる。今後はRevitデータを「MicrosoftPowerAutomate」に直接渡せるようにして、BIMデータを幅広い用途に使用できるようにする。

 続いて開かれたパネルディスカッションでも、「データ連携」をメインテーマに大林組、応用地質、EARTHBRAIN、国土交通省官房技術調査課、パシフィックコンサルタンツ、東急建設、長大の担当者が意見を交わした。調査・測量データや設計モデルといった作成・収集したデータを、計画、調査・測量、設計、施工、維持管理の各段階で有効活用するためのデータの集約・整理方法に受発注者ともに課題を抱えていることを明示した上で、大林組の杉浦伸哉氏は「業界の人が(従来の)仕様規定の中でデータを使おうとしていることが一貫性を感じられないポイントではないか。日本もいよいよ性能規定にマインドを転換すべきではないか」と提言した。



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