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5月13日 月曜日

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【大阪城外堀に海床ロボット 】都市型自動運転船で実証実験 竹中工務店ら

 2025年日本国際博覧会協会と大阪府・市、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪」が支援する夢洲万博会場予定地での実証実験のうち、竹中工務店を代表とする7社・法人で構成するコンソーシアムは、「都市型自動運転船『海床ロボット』による都市の水辺のイノベーション」の実証実験を大阪城公園(大阪市)の東外堀で実施した。

海床ロボットの実証実験


 海床ロボットは、海や運河、河川、湖沼の水面に浮かべた3m四方の床を自動で動かし、離着岸できる自動運転船。今回の実証では、より高い精度の位置制御機能や、デジタルファブリケーション技術による上屋空間の変更を可能とする技術、自動離着岸システムなどの検証を行った。上屋空間は竹中工務店が担当し、3Dプリンターを利用して木材を加工し、組み上げた。
 船舶のような前後ではなく、ドローンのように全方位に移動できる制御システムを採用する。動力は電力とし、バッテリーは6-8時間の自動充電で4-6時間、駆動する。このサイズとしているのは船舶検査と小型船舶操縦免許を不要とするためで、シンプルな造りとなっている。

 22年度以降は、運搬ドローンとの連動機能や複数ロボットによる群管理の検証を予定している。運搬、環境、エンターテインメント、防災など、用途に合わせた開発に取り組んでいく。夢洲での実証は、大阪・関西万博会場内の水面での実施を想定。ハードの技術面だけでなく、用途に応じたアプリケーションの開発との両軸で進める。
 コンソーシアムのメンバーは、竹中工務店、東京海洋大学海洋工学部清水研究室、IHI、炎重工、水辺総研、新木場海床プロジェクト、ウォーター・スマート・レジリエンス研究協会の7社・法人。



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