【建設業界のDX支えるリーダーカンパニーを目指して】アンドパッド稲田武夫代表取締役 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【建設業界のDX支えるリーダーカンパニーを目指して】アンドパッド稲田武夫代表取締役

ANDPAD ONE CONFERENCE 2021の開催に当たり、稲田武夫代表は 「皆様とともに学び、2022年ANDPADの成長とサービス提供につなげたい」とメッセージを送った

 アンドパッド(東京都千代田区、稲田武夫代表取締役)が開発、提供するクラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」が、2021年度に33万ユーザーを超え、住宅からビルディングへと活用領域を広げている。導入企業も設計事務所、ゼネコン、専門工事、職人へと急速に拡大し、ANDPADをプラットフォームに多様なデータを統合管理するため、BIMやIoTなど最新テクノロジーを駆使した機能開発を加速させている。11月9、10日には、ビルディング領域を対象にした設計、製造、施工のDX(デジタルトランスフォーメーション)の最前線の視座をテーマにした「ANDPAD ONE CONFERENCE 2021」を初開催し、リーディングプレーヤーの取り組みと、ビルディング分野に役立つANDPADの最新機能を紹介した。稲田武夫代表はANDPADの今後の展開を語った。

 2021年度、ANDPADの契約企業は3800社を超えました。ゼネコン、サブコン、メーカーなど、現場や管理部門、職人さんを巻き込んで、建設DXに取り組む企業が増えています。契約企業に招待されてANDPADを利用する企業は約13万社になり、職人さんを含めた利用者は約33万人になりました。導入プロジェクト数は、国内で提供される施工管理アプリでは最も多い約680万件となります。21年は約4400回の説明会を開催し、6万3000人を超える職人の皆様にANDPADの機能を説明させていただくなど、建設DXを支えるリーダーカンパニーを目指して取り組みを進めています。
 当社は15年に住宅領域の施工管理アプリをスタートして以降、導入企業が拡大し、現在は建設業界の働き方改革を背景に、ゼネコン、専門工事、設計事務所へと活用領域が広がっています。21年度の新規導入案件に限ると60%以上が非住宅分野となり、商業建築や専門工事業の分野では当社をDXパートナーと認識いただく機会が増えました。例えば、現場で撮影する写真は住宅分野を含めて1日約25万枚となり、このうち4割以上が商業建築の分野となります。

◆アンドパッドの2021年と次の1年―ビルディング領域で評価され始めたANDPAD―
 当社は、22年度に向けて3つの大方針を掲げております。1つ目が社員数500人から700人への増加、2つ目が8万人以上への操作説明会の開催、3つ目が60億円以上の開発投資となります。
 1つ目は、3800社のお客様に、より気持ちを込めて対応するため、社員を増加します。当社の社員の20%は建設業界からジョインした人たちであり、現場の理解者とITエンジニアが垣根を越えて融合し、新たなアイデアや発想を生み出す企業カルチャーを醸成しています。さらに社員を増やし、各専門業種に理解のあるITパートナーを目指したいと思います。また「ANDPAD ZERO」という新規事業研究開発組織も立ち上げました。1級建築士や1級施工管理技士、BIMのスペシャリスト、元行政のメンバーなどのエキスパートが集結し、建築会社とともに、BIM、データ解析、IoTをキーワードにした新技術の研究開発に向けてPoC(技術検証)を実行しています。
 2つ目として、説明会の開催は、われわれが最も大切にしているところです。建設現場のDXはプロダクトだけで進めるのは難しいため、22年度は年間8万人を超える人を対象に、質と量にこだわった操作説明会を開催したいと考えております。また現場で実際にANDPADを利用するのは多くの職人さんであり、さまざまな疑問に答えるため、アプリから直接電話を発信する機能を備えています。ユーザーサポートチームがログインやパスワード変更なども含めて丁寧に回答し、21年度は4.6万人に対応しています。導入企業の経営者や社員の皆様、社外パートナーである職人の皆様を“ITポジティブ”にする活動を展開したいと思います。
 3つ目の開発投資では、「建設会社が直面するDXの矛盾」に着目します。建設業はさまざまな業種があり、設計、元請け、専門工事などそれぞれ業務が異なるがゆえにツールが多様化しています。各事業部が別々のツールを導入することで社内のシステムがバラバラになり、新たな業務が増える矛盾に各担当者は向き合っています。
 そのため、これからの開発では、できるだけワンプラットフォームでデータを管理するALL in ONE機能、さまざまなツールが連動するオープンな連携性能、経営DXを前提にした現場DXの3つが重要になります。

 ANDPADは、アプリをできるだけ1つにまとめるため、写真、図面、工程表、チャットなどのツールをオールインワンで提供するとともに、データストレージや会計ソフト、電子契約、遠隔臨場など外部の専門ツールとデータ連携してさらなる効率化を図ります。
 そして、ペーパーワークがデジタルに置き換わたっただけでは、経営指標には何もインパクトがありません。現場の業務をデジタライゼーションすることで、現場から出てくるデータを活用し、いかに経営DXを進めるかが一番のポイントです。帳票をデジタル化したり、ダッシュボードで進捗状況を見える化することで、経営DXが進むようユーザーの皆様とともに取り組みたいと思います。

 当社のミッションは「幸せを築く人を、幸せに。」です。建設業界で働くすべての人たちに向けてソフトを開発するからこそ、われわれ自身も楽しく仕事に取り組めているのだと思います。現場で働くすべての方にANDPADのIDを持っていただくことを目標に、これから先も生産性向上にコミットすることを約束します。


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