【若久病院リファイニング工事/第1期の新館完成】青木茂建築工房が意匠設計 | 建設通信新聞Digital

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【若久病院リファイニング工事/第1期の新館完成】青木茂建築工房が意匠設計

 青木茂建築工房は1日、意匠設計を手掛ける若久病院リファイニング工事の第1期工事(新館)完成見学会を福岡市南区の現地で開いた。行政関係者や建設業者などが多数訪れ、特徴的な外観や、利用しやすく工夫された施設内を見学した。

 同病院は1933年開院の精神科病院で、本館、南館、北館で構成する。老朽化や耐震性不足、度重なる増築による機能性の低下などの課題解消に向けて既存建物をリファイニングする。
 1期工事は現在の駐車場用地に新館を整備し、2期工事で耐震補強を伴う本館の大規模改修、3期工事で南館の解体と駐車場整備を実施する。構造設計をべネッツ、DN-Archi、設備設計をエスティ設計、施工を松尾建設が担当している。
 今回完成した新館は、2021年4月に着工した。施設規模はS造4階建て延べ3382㎡。外壁は折れて傾斜して凹凸感を出し、光沢感があるガルバリウム鋼板とすることで、日の当たり方によって1日を通して表情が変化する特徴的な外観となっている。「多様性」をイメージしており、青木茂代表は、「(今回のケースでは)印象のあるものをつくれば、病院と地域の活性化につながる」と設計意図を説明した。
 施設内は、回廊型として患者が迷いにくい構造とし、回廊沿いには精神的に落ち着く薄い青緑色のタイルを全周に貼り付けるなど工夫を凝らしている。
 本館の機能を移動させ、5月連休後に開院する。引き続き、本館の改修に進み、全体完成は23年8月を目指す。完成後の施設規模は延べ約1万㎡、病床数305床となる。建設地は福岡市南区若久5-3-1。



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