【AR・VR実証実験】実変化をリアルタイム伝送 博報堂DYHDら | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【AR・VR実証実験】実変化をリアルタイム伝送 博報堂DYHDら

サイバー空間に360度 映像配信


 博報堂DYホールディングス、MESON(東京都渋谷区、梶谷健人社長)、三菱地所などは、実空間(フィジカル空間)とサイバー空間を融合させた新たなコミュニケーション体験構築プロジェクト「GIBSON(ギブソン)」の一環として、東京・丸の内エリアで観光や買い物、イベント用途での体験価値を検証するAR(拡張現実)・VR(仮想現実)実証実験を実施した。ローカル5G(第5世代移動通信システム)回線を活用したサイバー空間に360度映像配信などにより、実空間変化をサイバー空間内にリアルタイム伝送することで、体験者により高い臨場感をもたらせることを確認した。

 博報堂DYホールディングスとMESONが共同開発しているギブソンは、実空間の3次元コピーの「デジタルツイン」を使ってサイバー空間を構築する。そこにログインする遠隔地のVRユーザーと実空間のARユーザーが、あたかも同じ空間で場を共有しているような体験ができるプロトタイプとなっている。

 今回の実験では、サイバー空間上に構築した丸の内の街並みやビルに遠隔地からアクセスするVRユーザーと、実際に現地にいるARユーザーが、一緒に街中を周遊できるアプリケーションを新たに準備した。

 実証実験の結果、現地にいるという感覚に加え、「サイバーとフィジカルが融合した新たな空間に自分が実際にいる」という感覚をもたらすことが分かったという。動的な周囲の状況変化の観測に関わるスコアも高く、事前に想定していたユースケースである観光・イベント・コマースでの活用が有望であることを確認。オンライン・オフラインをハイブリッドにしたオフィスでの活用など、新たなユースケースについても体験者から示唆されたという。

 今後もギブソンの機能を拡張するとともに、物理空間とサイバー空間が高度に融合した社会におけるコミュニケーション体験やサービス体験の研究を進めていく。


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