【登録有形文化財「鴻池組旧本店洋館・和館」】鴻池組が一般向けに見学会 | 建設通信新聞Digital

5月7日 火曜日

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【登録有形文化財「鴻池組旧本店洋館・和館」】鴻池組が一般向けに見学会

 鴻池組は20日、今月、国の登録有形文化財に指定された鴻池組旧本店洋館・和館(大阪市)で、初めてとなる一般向けの見学会を開いた。5班計約50人が参加し、洋館と和館が並び立つ、鴻池組創業の地を堪能した。

洋館と和館の連絡通路に関心が集まる

 旧本店は木造2階建てで、1910年に竣工。和・洋の両館は扉一枚を隔て行き来できる。創業者である鴻池忠治郎が企業の近代化策の一環として計画した。
 洋館は大正期に流行したセセッション様式を採用。2階応接室の暖炉や調度品の装飾はアール・ヌーヴォー様式でまとめ、玄関ホールにはクジャクとバラをモチーフとしたステンドグラスが組み込まれている。
 伝統的な町家の構えとなる和館は1階に出格子・大戸、2階は軒下をしっくいで塗り込めて格子窓を開き、両端には袖卯建(そでうだつ)が立つなど、当時の風情をうかがうことができる。

 同社ESG経営推進室コーポレートコミュニケーション部コーポレートコミュニケーション課の岡森彦課長は「有形文化財指定の反響が大きく、見学会開催のアナウンスをする前から多くの問い合わせをいただいた。広く一般の方に見てもらうことは大切なことで、会社としてはESG(環境・社会・企業統治)の活動の一貫として今後も取り組んでいきたい」と話す。
 見学会は今月27日にも開催。その後、5月に2回、秋にも予定している。

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