【ビル設備にEV給電】停電時もエレベーター稼働 日立ビルシステム | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

公式ブログ

【ビル設備にEV給電】停電時もエレベーター稼働 日立ビルシステム

電気自動車からビル設備に給電


 日立ビルシステムは、広域災害などで停電した場合でも、電気自動車(EV)とビルなどさまざまなものを相互連携させる「V2X(Vehicle to Everything)技術」により、EVからエレベーターなどのビル設備に給電して継続利用できるようにするシステムを開発した。ビルソリューションの研究開発などを行う亀有総合センター(東京都足立区)に導入済みで、2022年中の実用化に向け実証する。

 同システムで使用するのが、太陽光発電設備用と蓄電池用の2つのPCS(直流交流交換装置)を一体化したV2X対応充放電装置であるハイブリッドPCS。停電発生時に同装置は、エレベーターなどのビル設備の電源をEVからの給電に切り替え、エレベーターの速度も分速30mの低速に切り替える。使用条件にもよるが、最大10時間程度のエレベーターの継続運転が可能になるため、災害時のレジリエンスが高まる。

 同社は今月、エレベーターを始めとするビル設備の遠隔監視・保全のサービスや品質を強化するため、その中核を担う「管制センター」を全面刷新するなど、安全・安心・快適な都市生活を守り続けている。システムの実用化で広域災害対応力の向上にもつなげる。


【公式ブログ】ほかの記事はこちらから


建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら