【記念シリーズ・横浜市公共建築】 第33回 横浜市長浜ホール | 建設通信新聞Digital

5月1日 水曜日

横浜市公共建築100年

【記念シリーズ・横浜市公共建築】 第33回 横浜市長浜ホール


◆検疫所施設を忠実に復元
大正12(1923)年の関東大震災で倒壊し、翌年に再建された横浜検疫所長浜措置場の旧事務棟外観を忠実に新築復元した。97年に完成した施設は、音楽を中心とした文化活動の創作・練習・コンサートの場として市民に親しまれている。98年1月には横浜市認定歴史的建造物にも認定された。

同敷地内には、明治32(1899)年当時、検疫医官補だった22歳の野口英世が検疫業務を行っていた旧細菌検査室が残っている。野口は検疫所で初めてペスト患者を発見・隔離するという功績を残した。

関東大震災後に再建された建物は長い年月を経て荒廃していたが、1997年の大がかりな補修により当時の姿を取り戻した。野口ゆかりの研究施設としては日本に現存する唯一のものとなっている。

設計はともに河合政市が担当した。施工者は不明。旧事務棟はS一部RC造地下1階地上2階建て、旧細菌検査室は木造平屋建てとなっている。所在地は金沢区長浜114-4。


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