【記者座談会】電設協会員大会、働き方改革加速/士会連合会が秋田で全国大会 | 建設通信新聞Digital

5月15日 水曜日

公式ブログ

【記者座談会】電設協会員大会、働き方改革加速/士会連合会が秋田で全国大会

◆残り1年半、上限規制に対応探る

A 日本電設工業協会の2022年度会員大会が13日、千葉県浦安市で開かれた。どうだったかな。

B 電設協も他団体と同様、新型コロナウイルス対策を講じ、3年ぶりに対面式で開いた。新型コロナの影響で20年度と21年度は中止になっていたため、久しぶりの対面に多くの人が楽しげに近況報告や情報交換などをしていた。

C 大会での山口博会長のあいさつは、どんな内容だった。

B 山口会長は、現下の最重要課題が「1年半後(24年4月)に迫った『時間外労働の上限規制の建設業への適用』に対応することだ」と強調していた。「現実問題として大変厳しい状況ではあるが、建設業が持続的に発展していくためには、乗り越えなければならない」と話し、会員企業に対応を求めていた。

D そうすると採択した大会決議も働き方改革に関する内容だったの。

B そのとおり。スローガンに『持続可能性に満ちた(サスティナブルな)事業発展のため“チャレンジ”を続けよう!』を掲げ、1年半後を見据えた働き方改革の加速など、三つのテーマを採択した。

D 特に、設備工事業は建築工事の後工程のため工期のしわ寄せを受けやすく、自助努力では乗り越えられない壁がある。3年前より残業時間は減ったようだが、上限クリアのハードルは高い。他の設備工事業や元請企業と協力し、発注者の理解も得ながら進めないと達成は難しい。

A 23年度の大会は大阪で開く。その時には、上限規制の適用開始まで半年を切っているため、全ての会員企業、いやオール建設業で上限規制をクリアしている状況であってほしいものだね。

建築で挑戦、郷土への貢献を考える

士会連合会の秋田大会には、ユネスコ無形文化遺産にも登録された男鹿のなまはげが登場し、力強い「なまはげ太鼓」で参加した3000人超を歓迎した

A 14日には日本建築士会連合会が、建築士全国大会を秋田市のあきた芸術劇場ミルハスをメイン会場に開いたね。

B 同県開催は実に41年ぶりだ。大会テーマには「『建築』で挑戦!郷土のこれから」を設定した。人口減少が進む秋田を舞台に、郷土の未来のため建築士にできることや、するべきことを話し合った。

C 各委員会や部会が開いたセッションも、地域実践活動の発表、空き家・まちなかの再生、福祉まちづくりなど、少子高齢化や都市の縮小を意識した内容だった。

A メインテーマとサブテーマ「け、け、けの秋田で まずかだれ」は秋田士会の青年・女性建築士が中心になって考えたそうだね。

D それだけに、地域の未来を担う建築士たちが見つめる秋田の現状や、建築士として郷土で果たすべき役割に対する意識が表れている。

B 秋田県建築士会の淡路孝次会長は「建築士の地域貢献を通して地元の活性化に結びつけていきたい」と話した。その上で「未来につながっていく持続可能で豊かな郷土を実現するには、地元に住む人々を含めたシビックプライド(郷土愛)が大切だ」と強調していた。

C その点、サブテーマでは地元の言葉を前面に押し出していた。『け』は「(秋田に)来て」「食べて」という意味だ。そこに「建築」の『け』を加えつつ、「まずは仲間になって語り合おう」という呼び掛けが込められているね。

D 式典の冒頭には、なまはげが会場内を練り歩き、ステージで和太鼓も披露するなど秋田の文化を強調した大会となった。なまはげは式典後の交流会にも姿を現した。

A 秋田は有名な酒所だから、その晩は飲み過ぎた悪い大人を探して忙しかったかもしれないね。



【公式ブログ】ほかの記事はこちらから


建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら