【RXJapan〈関西〉建設DX展】最先端技術が一堂に集結/過去最多の1万3300人が来場 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

公式ブログ

【RXJapan〈関西〉建設DX展】最先端技術が一堂に集結/過去最多の1万3300人が来場

◆3D技術を多数展示/最適なDX製品と出会う場に

 RX Japan(東京都新宿区、田中岳志社長)は、関西エリア最大の建設DX(デジタルトランスフォーメーション)専門展示会「第2回<関西>建設DX展」を9月28日から30日までの3日間、大阪市のインテックス大阪で開いた。BIM・CAD・AI(人工知能)、建設ロボット・ICT建機、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)などに関する最先端の建設DXツールが一堂に会し、来場者が機能を体験した。人手不足や働き方改革など自社が抱える課題を各ツールの専門家に直接相談し、解決に必要な機能を知った上で自社に最適な製品を導入できる。建設DXを普及する貴重な場となった。

 建設DX展は、建材・住設、スマートハウス、施設リノベーション、商業施設・店舗DX、不動産テック、スマートビルディング、建設DXの各専門展示会を複合的に開く建設総合展示会「第6回<関西>ジャパンビルド-建築の先端技術展-」内で開催され、全体で過去最高の1万3300人が来場した。2回目となる建設DX展は、ジャパンビルド全体をけん引する展示会として、数多くの出展社、来場者でにぎわった。
 建設業界の第一人者が登壇する人気のセミナーでは竹中工務店の近藤泰正取締役執行役員副社長夢洲開発本部長が登壇し、「DXで建設業に明るい未来はあるか? 誰一人取り残さないD3B」をテーマに講演した。同社が進める「竹中新生産システム」を中心に、オープンBIMの取り組みや現地作業の削減に向けた現場のオフサイト化、デジタル施工技術など最新のDXの取り組みを紹介した。その中でも中核となるオープンBIMについては、意匠や構造の設計者、協力会社がそれぞれのBIMデータを『Solibri』で整合し、一元化して活用する同社のBIM活用のコンセプトを紹介した。また蓄積したデータを分析し、課題解決や意思決定に使うD3B(データドリブンデザインビルド)を説明した。スーパーゼネコンの最先端のDXを知るため、満席の会場では聴講者が熱心に耳を傾けた。

セミナーの様子


 展示会場では、BIMや点群など、建設DXの花形というべき3次元データを活用したアプリケーションやシステムが数多く紹介された。
 野原ホールディングスは、BIMを活用した建設生産システムで手薄な“内装”分野の新システム『BuildApp』を展示した。設計と施工の工程に加え、メーカーや工場を対象に建材のプレカットや建具の製造にもBIMデータを活用するのが特徴だ。製作期間を短縮するほかプレファブやプレカットを推進することで現場加工を削減し、生産性を最大50%向上させる。

野原ホールディングス


 地理空間情報の分野でも3D技術を進化させている。ESRIジャパンが展示したGIS(地理情報システム)プラットフォーム『Arc GIS』は、建設、測量、土木の業務に使える機能を数多く備え、BIM/CIMや『PLATEAU(プラトー)』など3次元データと連携し、データの可視化や解析を実行する。さらに、モバイルアプリを活用した現地調査やクラウドを用いた情報共有を推進することで、利便性を大幅に向上させる。

ESRIジャパン


 位置情報は、残土処分のDXにも活用される。Bridgeは、残土処分に特化したダンプの手配・運行管理システム「DANPOO(ダンプー)」を紹介した。残土を処分する施工会社とダンプ会社をスマートフォン上でマッチングし、1台から必要な時に必要な回数手配するなど残土の発生状況に応じて、最適な配車を可能にする。位置情報を活用してトラックの稼働状況をリアルタイムに可視化するほか、AIのアルゴリズムで到着予定時刻を算出し、最適な配車計画の作成も可能だ。

Bridge


 インフラ事業の受発注者で利用するシステムも展示された。エヌ・ティ・ティ・インフラネットは、埋設物調査・立ち会い受付申請をデジタル化し、関連する業務をワンストップ化する『立会受付Webシステム』を紹介した。これまでの工事立ち会い業務では、施工者が埋設物調査や立ち会い受付申請を各インフラ機関の窓口で行い、その後も電話やファクスでやりとりする必要があった。同システムはウェブ上で24時間受け付けし、最新の地図情報もウェブ経由で利用するなど受発注者双方の負担軽減につながる。現在はNTT東日本、NTT西日本、東京ガス、西部ガスへと導入機関が広がっている。
 さらに国が推進する道路の無電柱化事業をサポートするため、BIM/CIMサービスも提供している。事前調査の試掘と地下埋設物探査を組み合わせ、地下の現況BIM/CIMモデルを高精度に作成するサービスを提供し、今後増加する無電柱化事業の円滑な実施に貢献する考えだ。

NTTインフラネット

◆東京は12月5(月)-7日(水)

 第2回〈東京〉建設DX展は12月5日から7日までの3日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで開く。第7回ジャパンビルド内で開催し、合計出展社数450社、来場者数3万人以上を見込む。建設業界の第一人者を講師に招き、DXを通じた働き方改革、カーボンニュートラルやレジリエンスなどを講演する予定だ。



【公式ブログ】ほかの記事はこちらから


建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら