【重量物ドローンで資材運搬/大林組の橋梁現場/人口集中地区で自動・自律飛行に成功】 | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

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【重量物ドローンで資材運搬/大林組の橋梁現場/人口集中地区で自動・自律飛行に成功】

 大林組は、SkyDriveと共同で、人口集中地区にある橋梁建設現場を対象に国内初となる重量物運搬用ドローンの自動・自律飛行による資材運搬の試験運用を始めた。現場内の広場から飛行し、高度30mにある桁上に最大20㎏の資材を運び、無着陸で荷下ろしした。鉄道営業線が近接するなど高い難易度の条件下で、運航体制と安全性の確保に成功した。今後も試験運用を重ねて現場に適した重量物運搬用ドローンの開発や効果的な活用方法を検討し、建設現場の自動化を推進する。

自動・自律飛行ルートのイメージ


 両社は2019年から共同で建設現場での重量物運搬用ドローンの活用に向け、高速道路の建設現場などで実証試験を繰り返してきた。今回対象とした人口集中地区は飛行に特別な申請が必要であり、安全性が求められる。

 加えて、試験運用を実施した橋梁建設現場は建設中の構造物に由来する突風や地磁気の乱れなどがあることから、重量物運搬用ドローンの適用難易度が高い。さらに、鉄道営業線と近接しているため、より高度な安全性が必要となった。
 使用した重量物運搬用ドローンはSkyDrive社が開発した自動自律飛行が可能な「SkyLift」。つり荷が接地することによりフックが自動で外れるホイスト機構を備えている。現場内の朝礼広場から建設中の桁上までの約100mを飛行し、H型鋼や単管クランプ、ボルトナットといった模擬資材を運搬した。

 試験現場は東海道本線戸塚・大船間横浜環状南線交差部上部工新設工事。事業主は国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所、発注者は東日本旅客鉄道東京建設プロジェクトマネジメントオフィス、施工者は横浜環状南線交差部上部工新設共同企業体(大林組・奥村組・戸田建設JV)。工事内容は橋梁上部工(鋼3径間連続鋼床版箱桁橋)架設となっている。



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