【幅4.5m、次世代大型ドローン】2年後の完成目指す/エアロセンス | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

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【幅4.5m、次世代大型ドローン】2年後の完成目指す/エアロセンス


 エアロセンス(東京都北区、佐部浩太郎社長)は、現行機となるVTOL(垂直離着陸型固定翼)型ドローン「エアロボウイング」の大型化と性能向上に向けた開発を本格化する。現段階で想定する次世代機の全幅は4500mm(現行機2150mm)、ペイロードは10kg(同1kg)、飛行時間は90分以上(同約40分)を計画する。2年後の完成を目指し、ハイエンド機体として製品ラインアップに追加する予定だ。

 科学技術振興機構(JST)が推進する経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)の2022年度第1回の研究開発構想(プロジェクト型)「災害・緊急時等に活用可能な小型無人機を含めた運航安全管理技術」における「小型無人機技術」の公募(1課題当たり最大5億円程度)で、同社が提案した次世代VTOLドローンの研究開発課題が採択された。9件の応募から1件が選ばれた。

 次世代の大型VTOLは災害や緊急時の物資運搬、精度の高い機器を搭載した撮影や点検での活用を想定する。ペイロードはエアロボウイングの10倍、飛行時間は2倍、1000m上空での飛行性能、防水などの対候性を備える予定だ。また、エアロボウイングにも次世代機に搭載する性能や機能を盛り込み、より高度な点検や調査などで活用が可能な機体へと改良する。

 開発に際してはプロジェクトを発足し、流体解析や無人航空機の設計に精通した学術機関と連携し、研究開発を推進する計画だ。

 同社は環境省や国土交通省などが実施するさまざまな実証実験に協力した実績があり、高い機体性能や信頼性が認められている。22年12月に改正航空法が施行され、有人地帯で目視外飛行が可能となるレベル4が解禁された。国産ドローンメーカーとして機体性能の向上と販促を図り、社会に普及させることで、ドローンの社会実装を拡大する。

 

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