◆クッション性と素足感覚両立
ミズノは、ハイカットモデルのワークシューズ「オールマイティSDII 13H」(エスディーツーイチサンエイチ)の販売を開始した。総合スポーツ用品メーカーとして培ってきた反発性の知見を結集した独自の高反発ソール素材「MIZUNO ENERZY」をかかと部に採用し、快適に作業を進められるクッション性をさらに追求した。前足部のソールを薄く、地面の感覚がつかみやすく足裏に力を伝えやすい素足感覚とを両立した。新シューズは1年間で1万8000足の販売を目指す。
一般的に足元が不安定な場所では、安全性の点から足裏の感覚が重要とされる。加えて力作業においては、足裏から地面への力の伝えやすさが作業効率を高める。シューズのミッドソールを薄底設計にすれば足裏が得られる情報量と力の伝達量は高まるが、クッション性を損なう課題がある。
MIZUNO ENERZYは、柔らかさによりためた接地時のエネルギーを少ないロスで反発させる特長がある。新シューズでは、ミッドソール全体を薄底設計にしつつも、地面の感覚がつかみやすく足裏に力を伝えやすい素足感覚とクッション性を両立した。アッパーにはメッシュ素材を採り入れ、甲部分にも通気性のある構造を採用するなど、快適に作業を進められる工夫を施した。
総合スポーツメーカーとしてトップクラスのブランド力を誇る同社は、創業からスポーツシーンで培った開発技術や知見を強みに、ワークビジネス事業を同社ビジネスの新たな柱にするべく注力している。2019年にはワークビジネス事業部を新設し、25年度に事業部で170億円の目標を掲げている。香山信哉ワークビジネス事業部次長は、「今後も積極的に、スポーツで培った知見をワークの分野に水平展開していく。暑い中でも快適に働いてもらえるよう、建設現場で働く方々の期待にこたえたい」と語る。