【ゼリ・ジャパン 万博パビリオン】環境モラルの覚醒訴える | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

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【ゼリ・ジャパン 万博パビリオン】環境モラルの覚醒訴える

◆坂茂氏が建築プロデューサー、施工は大和ハウス

パビリオンイメージ図

 廃棄物ゼロ、ゼロエミッションを目指すNPO法人、ゼリ・ジャパンは、2025年日本国際博覧会に出展するパビリオンの概要を発表した。パビリオン名は「BLUE OCEAN DOME」で、「海の蘇生」をテーマに、「水の惑星のリアリティ」をコンセプトとした展示で環境モラルの覚醒を促す。11月に着工し、2024年10月の完成を予定している。

 建築家の坂茂氏(坂茂建築設計代表)が建築プロデューサー、原研哉日本デザインセンター代表が総合プロデューサーを務める。レンゴーが建築資材提供企業、大和ハウス工業が施工企業として参画。構造・設備設計はオーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッドが担当する。

 パビリオンは三つのドーム型建築で構成し、総延べ床面積は2766㎡。それぞれ「循環」「海洋」「叡智(えいち)」と銘打ち、映像などを駆使した演出を展開する。
 直径42mのドームBは炭素繊維強化プラスチック(CFRP)主構造とする。ドームAは竹集成材、ドームCは紙管を使い、いずれも直径は19mとなる。建築の重量を抑えることで、杭の打設を不要とするのが特徴だ。また、産業廃棄物の発生を徹底的に削減し、万博終了後にパビリオンそのものを移築・再利用できるよう設計している。

 25日に大阪市内で開いた会見で更家悠介ゼリ・ジャパン理事長は「大阪から海の持続的な活用に対する考えを発信していきたい」と述べた。

 坂氏はビデオメッセージで「将来の指標となる実験的な建築にしたい」とコメントを寄せた。
 大和ハウス工業の能村盛隆常務執行役員は「万博建築の施工を担当する重責を感じている。皆さんの期待に応えられるよう尽力したい」と話した。

 

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