【インターホンにIoT】スマホ操作で子育て世代に好評! 宅配便対応にもメリット大 | 建設通信新聞Digital

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【インターホンにIoT】スマホ操作で子育て世代に好評! 宅配便対応にもメリット大

来客履歴の確認

 アクロディア(東京都新宿区、堤純也社長)が開発した『インターホン向けIoTシステム』が、インターホンを外出先でもスマートフォンで操作できる初のシステムとして注目されている。忙しいときでもスマートフォンで来訪者を確認し、訪問者との通話やオートロックの解錠などが操作できるため子育て世帯や女性を中心に好評だ。IoT(モノのインターネット)がインターホンの可能性を広げ、大手ディベロッパーを始め導入実績が伸びている。
 同システムは、インターホンの2大メーカー、パナソニック、アイホンと提携して開発し、室内インターホンと比べても速度や音質などで遜色がない機能を持つ。外出先でインターホンに対応できるほか、来訪者履歴や宅配ボックスの着荷状況なども確認できる。入居者は専用アプリをインストールし、サーバーを介して通話や操作を行う。
 堤社長は「7年前に実証実験に着手したが当時はガラケー(従来型携帯電話)の時代で通信速度も遅く、インターホンの信号が携帯電話に届くまで8秒かかるなど環境面の整備が遅れていた」と振り返る。このときはビジネス化を見送ったが、スマートフォンの普及など通信環境が向上し、実証実験を経て1年前から販売を本格化した。三井不動産レジデンシャルやタカラレーベンのマンションで導入したほか、戸建てにも対応する。
 特に女性からは子どもと遊んでいるときやスーパーで買い物中にも宅配便に対応できると評価されている。「時間のロスを減らせることが大きい。宅配ボックスでは重い荷物を運ぶのが負担だ。自宅で受け取るのが最も合理的」と説明する。

操作画面

 不在の場合は通常、携帯電話で再配達を調整するが、「電話番号を明かすことに抵抗感のある人も増えている。スマートフォンを使うが、インターホンを間に入れることで電話番号などのプライバシーを守ることができる」など安全・安心面でも貢献する。
 運送会社にもメリットが大きいため、配達前に在宅確認できる「バーチャルインターホンシステム」も開発。訪問前にスマートフォンからインターホンを鳴らし、在宅確認する。
 訪問介護や、スーパーなどファシリティー向けセキュリティー用サービスにも応用するなど可能性を広げている。「生活の利便性や安全性を底上げするとともに、建物の価値を向上するインフラにしていきたい」と見据える。

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