JR東日本によると、開業から40年以上が経過した東北・上越新幹線は13年と比べて工事量が約50%増加した。今後10年間でレール交換延長約400㎞をはじめ、架線交換延長約800㎞、橋梁やトンネルの大規模改修など工事の増加が見込まれる。
一方で、管内の軌道工事従業員は13年と比べて約20%減少し、工事の担い手確保が課題となっている。24年4月から実施される建設業の時間外労働の上限規制なども踏まえ、労働環境の改善と働き方改革を推進する。
通常のメンテナンスに加え、リニューアル工事や地震対策工事を着実に進めるため、終電時刻の繰り上げと大型機械の導入に取り組む。在来線では21年3月に実施した終電時刻の繰り上げにより、1割程度の施工効率の向上や労力軽減につながった。大型機械の導入は13年と比べて約25%増加しており、さらなる導入を進める方針だ。
21・22年の福島県沖地震で復旧に時間を要したことを受け、新幹線の地震対策工事を拡大して実施している。レール転倒防止装置の設置のほか、トンネル剥落防止、電柱の鋼管柱化工事などを進める。