【上越新幹線の終電繰上げ】大型機械の搬入時間確保/JR東日本 | 建設通信新聞Digital

5月16日 木曜日

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【上越新幹線の終電繰上げ】大型機械の搬入時間確保/JR東日本

電柱を鋼管柱化し地震対策推進

 JR東日本は7日、鉄道工事の働き方改革を加速するため、2024年春に上越新幹線の終電時刻を繰り上げると発表した。下りの終電時刻を約20分早め、夜間工事の作業時間を拡大する。工事を省力化する大型機械を保守基地から工事現場まで運ぶための時間を確保し、リニューアル工事や地震対策工事の着実な実施につなげる。東北・北陸新幹線については今後の状況を見て検討を進める。

 JR東日本によると、開業から40年以上が経過した東北・上越新幹線は13年と比べて工事量が約50%増加した。今後10年間でレール交換延長約400㎞をはじめ、架線交換延長約800㎞、橋梁やトンネルの大規模改修など工事の増加が見込まれる。

 一方で、管内の軌道工事従業員は13年と比べて約20%減少し、工事の担い手確保が課題となっている。24年4月から実施される建設業の時間外労働の上限規制なども踏まえ、労働環境の改善と働き方改革を推進する。

 通常のメンテナンスに加え、リニューアル工事や地震対策工事を着実に進めるため、終電時刻の繰り上げと大型機械の導入に取り組む。在来線では21年3月に実施した終電時刻の繰り上げにより、1割程度の施工効率の向上や労力軽減につながった。大型機械の導入は13年と比べて約25%増加しており、さらなる導入を進める方針だ。

 21・22年の福島県沖地震で復旧に時間を要したことを受け、新幹線の地震対策工事を拡大して実施している。レール転倒防止装置の設置のほか、トンネル剥落防止、電柱の鋼管柱化工事などを進める。

 

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