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5月1日 木曜日

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【動画ニュース】優勝は廣田氏(佐藤鉄筋)/第5回TETSU-1 GRAND PRIX

 

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 全国鉄筋工事業協会(岩田正吾会長)は10月6日、第5回全国鉄筋技能大会「TETSU-1 GRAND PRIX」を静岡県富士宮市の富士教育訓練センターで開いた。大会には各地区の予選を勝ち抜いた34人の選手が出場し、日ごろ培った技を競った。

競技風景


 競技開始に先立ち新妻尚祐大会実行委員長は「われわれの仕事は仮囲いの中なので、なかなか外部に見せることができない。きょうはご家族なども応援に来てくれている。鉄筋の技能のすばらしさを伝えてほしい。われわれのつくっている建物は国民の生命と財産を守っているが、残念ながら鉄筋工に対する評価はまだまだ低いと感じている。いま建設業では3K+1(給料が良くて、休暇が取れて、希望が持てる+かっこいい)の取り組みが進んでいる。きょうは「かっこいい」を皆に見せてほしい。選手の皆さんが全力を尽くしてかっこいいを証明してくれることを期待している」と激励した。

 競技は国家技能検定鉄筋組立1級問題にはら筋1段を追加した課題について、作業時間(速さ)と出来栄えや正確さなどを競った。前後半に分けて行われ、女性では3人目のTETSU―1グランプリ出場となった岡山代表の岸田彩花さん(出井興業)を含む34人が挑んだ。

 厳正な審査の結果、優勝の国土交通大臣賞には新潟県鉄筋業協同組合の廣田直木氏(佐藤鉄筋)が輝いた。準優勝(厚生労働大臣賞)には関西鉄筋工業協同組合の高木昌弥氏(KANO CENTER)、第3位(全国鉄筋工事業協会長賞)に群馬県鉄筋工業組合の萩原大地氏(小椋工業)が入賞した。また、参加者全員に参加賞が贈られ、出場選手を代表して選手宣誓した岩手県鉄筋業協会の高橋凌理氏(金澤鋼業)が受け取った。

入賞者と大会実行委員


 優勝した廣田氏は勝因として「精度」を挙げた。標準時間1時間20分に対し、40分台で作業を終了する選手もおり、スピード化が進んでいる。「細かい作業がたくさんあるので、早くても丁寧に組まなければいけない。タイムは練習時よりも5分程度遅かったが、競技を終えた時、たぶんいける」と精度に手応えを感じた。TETSU-1グランプリの出場は今回が3回目で、2週間前からの練習では鉄筋の組み立てを50回程度こなして大会に臨んだ。

 「前回は緊張して失敗した面もあった。今回も緊張したが普段どおり組めたと思う。これが最後だと思っていたのでうれしい」と喜びを語った。鉄筋工事に携わって約20年。「完成した建物を見るときの「がんばった」と思える達成感が建設業の魅力」とし、今回の優勝を糧に「現場に生かしていけるよう、これからも技術力を上げていきたい」と先を見据えた。

 閉会式で岩田会長は「皆さん誰が優勝してもおかしくないと思うくらい熱量を感じた」と選手を労った上で、建設キャリアアップシステムや建設業法改正など処遇改善に向けた「見える化」の流れを説き、「ぜひとも技量をどんどん磨き、再びこの大会に挑むような気持ちで取り組んでほしい」と呼び掛けた。大会の模様はユーチューブでライブ配信された。

 

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