
総戸数135戸の「トモア品川中延」外観パース
野村不動産は、賃貸住宅分野の新事業として職住一体のシェア型賃貸住宅「TOMORE(トモア)」を展開する。第1弾となる総戸数135戸の「トモア品川中延」(東京都品川区)が2025年2月に竣工する。1棟当たり100-160戸規模の物件を東京23区内を中心に展開する考えで、早期に年間5棟程度を開発する体制を整える。
トモアは、社会人単身者で起業や副業などにも関心を示すアクティブワーカーをターゲットとする。こうした層は、リモートワークをする場所が限られている上に、家賃が高騰して快適な住居環境を確保することも難しい。このため、トモアでは住居部分にはトイレやシャワー、洗面台がありながら、共用のリビングスペース、共用のワークスペースを設ける。住居には共用部を通らなくても帰宅可能な設計とし、共用リビングにはダイニング、キッチン、ソファなどを設けてくつろげる空間を提供する。共用ワークスペースには、入居者同士のコミュニティー形成を支援する「コミュニティオーガナイザー」が常駐し、交流しやすい環境を整える。家賃は、周辺の賃貸住宅価格と同程度とし、敷金・礼金をゼロとすることで、シェア型の住宅への心理的ハードルを下げる。
トモア品川中延は、RC造11階建てで、設計はフォルム建築計画研究所、施工は野村建設工業、デザイン監修はUDSが担当している。建設地は豊町6丁目。共用リビングは100㎡、共用ワークスペースは90㎡とする。パナソニックのシェア型ランドリーサービス「LAUNDROOM」を導入するほか、シェア型書店「渋谷○○書店」を手掛ける&Coが共用ワークスペースのコンセプトデザインと選書を担当する。