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5月2日 金曜日

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【JAXAと研究開発契約】プレフィルター性能を評価/新日本空調

有人与圧ローバーイメージ


 新日本空調は、宇宙に多くの放射線が飛び交っていることを受け、原子力分野を事業領域とする同社の特色を生かした新たな取り組みを始める。その足掛かりとして、宇宙航空研究開発機構(JAXA、山川宏理事長)と「有人与圧ローバーを想定したプレフィルタの性能評価」に関する研究開発契約を結んだ。宇宙飛行士が乗り込んで生活しながら、月などの天体表面の探査が可能な車両「有人与圧ローバー」の空調に必要と考えられるフィルターの性能を、同社が製作するプレフィルターを使った試験で評価する。

 プレフィルターは、有人与圧ローバーのECLSS(環境制御・生命維持システム)の機能を維持するために必要な技術要素の一つだ。今回の評価試験は、月面土壌レゴリスを模擬した粉じんを使ったプレフィルターの粉体除去評価試験となる。

プレフィルターイメージ

 この試験で使用する同社製作のプレフィルターは、原子力発電所の廃炉作業で発生する放射線粉じんを捕集する目的で同社が開発した円筒型フィルターがベースとなっている。それを日進技研(東京都千代田区、中嶋貴輔代表取締役)と共同で、今回、企画・開発した。ろ材を金属製とすることで、強度、耐火性、耐放射線性を確保するとともに、逆洗でフィルター効率性能を再現する仕様としている。

 同社は今回の研究開発契約を通じて、宇宙の空調技術の向上に貢献するとともに、宇宙分野のイノベーション創出を加速する。

 

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