取材の電話をかけると、「勝手ながら４月２８日から５月６日までお休みをいただいております」という音声が流れた。世の中の働き方が徐々に変わってきている◆ただ、建設業界の意識改革は道半ばのようだ。専門工事業団体の直近調査では、２割強が時間外労働の上限規制について「内容が分からない」「知らない」と回答した◆「２４時間働けますか」と呼び掛ける栄養ドリンクのコマーシャルが象徴するよう、一昔前は私生活を犠牲にし、身を粉にすることが企業戦士の美徳であった◆時は移り、働き方改革の時代。賃上げは待ったなしで進むだろうが、建設業は労働集約型産業の筆頭格であり、影響は決して小さくない。新技術を取り入れ、変えるべきを変える。企業の大小を問わず、原資の確保に向けた大胆な施策が求められる。