【設計をやり直し】3度の不調で来年度から/都・北区の児童相談所複合施設 | 建設通信新聞Digital

12月22日 月曜日

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【設計をやり直し】3度の不調で来年度から/都・北区の児童相談所複合施設

定例会見で経緯を説明する山田区長


 東京都北区は、児童相談所等複合施設の建築工事で3度目の入札が不調になったことを踏まえ、設計を再度実施する方針を固めた。2026年度から再設計に移る見込みだ。施工スケジュールは4年延期になり、28年度中の着工、30年度中の竣工を目指す。

 区は、今年6月に実施した3度目の入札が不調となった原因について、建設資材の高騰や技術者不足、コロナ禍後の工事発注量増加などの社会状況の変化に加え、施工難易度が高い設計内容となっており、応札を見送る事業者が多かったことを説明した。

 区は現在、設計者の再選定時期や募集内容などについて、複数の設計事務所にヒアリングしながら検討しており、26年度の早い段階で方向性を示すとしている。施設規模など、当初の設計与条件は踏襲する方針だ。

 山田加奈子区長は18日の定例記者会見で「入札の間にも刻々と環境が変わる中、庁内の関係部署を含めてその都度ベストな手法を考えてきた。設計を見直さずに進めたい思いはあるが、区の児童相談所を早期に設置することを最優先事項としたい」と、断腸の思いで設計見直しに方向転換した経緯を説明した。

 同事業は、区立児童相談所の設置にあわせて、子ども家庭支援センターや児童発達支援センターなどの機能を集約した複合施設を整備する。3度目の入札公告時の施設規模は、RC一部S造4階建て延べ7013㎡。基本・実施設計は隈研吾建築都市設計事務所が担当し、3度目の入札前には設計の修正も実施していた。

 建設予定地は、旧赤羽台東小学校跡地(赤羽台1-1-13)の敷地5013㎡。

 電気設備、空気調和設備、給排水衛生設備の施工者は先行して決まっていたが、今月から順次契約解除手続きを進める。
 

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