愛知県は22日、「愛知県美術品等共同収蔵庫整備」の基本計画と、同整備等事業に関する基本的な考え方を公表した。2026年3月3日まで基本的な考え方に対する意見を受け付ける。

4月以降に実施方針などを公表し、PFIのBTO(建設・譲渡・運営)方式を採用して総合評価一般競争入札を公告する予定だ。27年度から設計に着手する。30年度の完成を目指す。維持管理・運営期間は20年を想定する。

　収蔵能力の限界を迎えつつある県美術館(名古屋市)と県陶磁美術館(瀬戸市)、県立芸術大学(長久手市)が美術品などの保存・収集活動を継続できる収蔵スペースを確保するため、共同収蔵庫を整備する。県によると、共同収蔵庫の整備は全国初という。

　新施設は3階建て相当で延べ床面積約8000㎡を目安とする。収容面積は現行3施設と同等の約5700㎡を確保する。保存と教育普及の機能を設け、収蔵室は施設ごとにゾーニングするとともに、収蔵環境を一部公開する機能を付与する。

　整備計画地は、常滑市奥栄町1-168ほかの元県立常滑高校の敷地約5万9000㎡で、標高は約20m。基本計画策定支援業務は、PwCアドバリザリーが担当した。

　25年4月1日現在の所蔵作品数は、県美術館が約9100件、県陶磁美術館が約8800件、県立芸術大学は約1900件。


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