インディードリクルートパートナーズ(IRP)は3日、日本と米国に住む企業採用担当者6180人を対象に、経営へのAI(人工知能)活用と採用の関連性を調査した。AI活用に積極的な回答割合は日本が1割弱、米国は3割弱だった。新卒・若年の採用数は、日米、AI活用の進度で大きな差はなく、8割超の企業が「減らしていない」と回答した。ただ、AI活用が進むほど求めるスキルが変更されている傾向も分かり、IRPは「生成AIによる変化が採用要件の面から静かに始まりつつある」と総括した。
調査形式はインターネットモニター調査。採用業務に関与する日本と米国在住の20-59歳の就業者を対象に、3月に実施した。有効回答数は6180件で、うち日本と米国でそれぞれ3090件ずつ回答を得た。
「生成AIを経営にどれくらい組み込んでいるか」との設問では、代表的な3施策の実施を尋ねた。「直近1年間で経営トップが生成AIに関する方針を発信している」とした企業割合は日本が46.4%で米国は76.6%、「生成AI活用に関する責任者が任命されている」としたのは日本が25.7%で米国は56.5%、「生成AIの推進組織がある」としたのは日本が20.1%で米国が40.2%だった。
3項目全てを満たす企業を「AI活用先進企業」、それ以外を「非先進企業」とすると、先進企業の割合は、日本が9.7%、米国が27.7%で、米国が日本の約3倍となった。
日米、先進・非先進の4カテゴリーで設問・回答を分類すると、「新卒・ジュニア層(経験年数3年程度まで)の採用数の変化」を問う設問では、いずれの区分の回答も8-9割以上が「減らしていない」と回答した。詳細には、日米ともに先進企業の方が採用数を減らしていない結果だった。
「採用ターゲットの変更」を尋ねた設問では、日本では先進企業の9割が「変更した」とし、非先進企業の46.2%と比べて約2倍となった。米国も同じ傾向で先進企業は85.7%と、非先進企業の64.・2%を上回った。
同社は調査を終え、「生成AIの活用は現時点で採用数の抑制に直結していないが、変化は、日米ともに採用要件に表れ始めている」と結論した。

