第3セクターの大阪外環状鉄道が建設を進めてきたJR西日本の「おおさか東線」が16日、全線開業し、新大阪駅(大阪市)で記念式典が行われた。新大阪駅と久宝寺駅(八尾市)までの約20.3㎞を結ぶ路線で、広域鉄道ネットワークの形成により、関西経済に大きな効果をもたらすことになり、関係者や利用客は大きな期待を寄せた。
大阪外環状鉄道の野本康憲社長は「行政やJR、地元の皆さまに理解していただき、開業することができた。みんなでつくったおおさか東線を多くの方々に利用してほしい」と述べた。
来賓の大塚高司国土交通副大臣は「おおさか東線を最大限活用し、関西が元気になるようにしたい」と祝辞を述べた。
関係者によるテープカットと、くす玉開披が行われた後、奈良行きの直通快速が出発した。
おおさか東線は、旅客輸送を行うため城東貨物線(片町線支線)の施設や用地を活用し、複線化・電化を図ったほか、新大阪駅からJR淡路駅までを新設した。南区間の放出~久宝寺間(9.2㎞)が2008年に開業、今回、北区間の新大阪~放出間が開業し、全線開業した。関西の玄関口・新大阪と日本有数の観光地・奈良が1本で結ばれ、大阪東部地域の発展に寄与する。