【ACECC】「アジア土木技術国際会議」東京で開幕 持続可能な社会と良質なインフラ整備へを考える | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【ACECC】「アジア土木技術国際会議」東京で開幕 持続可能な社会と良質なインフラ整備へを考える

 アジア土木学協会連合協議会(ACECC)が主催する「第8回アジア土木技術国際会議」(CECAR8)が16日、東京都豊島区のホテルメトロポリタンで開幕した。40を超える国・地域から第一線で活躍する産官学の専門家など約800人が分野を超えて一堂に会し、アジアの強靱なインフラを支える土木技術者の役割を発信する。18日にはACECCが実行すべきミッションなどを盛り込んだ『東京宣言2019』を発表する。15日に開かれたACECCの理事会では、ミャンマー工学協会の加盟が承認された。    

各国・地域の学協会幹部によるフォトセッション

 CECARは、アジア地域の13の学協会で構成するACECCが3年に1度開催している。東京での開催は2001年以来、18年ぶり2回目となる。
 16日の開会式では、茅野正恭CECAR8組織委員会委員長(鹿島取締役副社長執行役員土木管理本部長)が、「アジア地域で強靱なインフラを維持・管理するためにわれわれが何をすべきかを考えたい。土木の将来にとって価値のある会議としたい」と開会宣言した。
 続いて、ACECCの日下部治会長(国際圧入学会会長)が「元号も変わるが、土木技術者の観点から見た平成は多くの自然災害が発生した時代として記憶に残るだろう。被災地がどのように復興しているのかをぜひテクニカルツアーで確認してほしい」と呼び掛けた。
 土木学会の小林潔司会長は、「3日にわたる会議で、いろいろな議論を楽しんでほしい。土木技術者が同じ方向に向かって進んでいくことを合意したい」とあいさつした。
 来賓あいさつに立った国土交通省の森昌文事務次官は、「日本の課題は今後アジアでも起こり得る。会議は日本の経験を共有できる有意義で価値のある機会だと考えている。アジア地域でのプロジェクトに積極的に参加することで質の高いインフラ整備に貢献していきたい」と意欲を見せた。東京都の長谷川明副知事は、「持続可能な社会と良質なインフラ整備が進むことを祈念している」と会議の成果に期待を込めた。
 会議ではインフラ政策、減災・防災、ICT技術、若手技術者などをテーマにした40の論文発表セッションも予定。国、研究機関、東京都、建設会社、建設コンサルタントなどが会場に設置する約60のブースは一般にも無料で開放する。
 19日には主に東京周辺のインフラ関連施設などを視察する9コースでテクニカルツアーを実施する。

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