東京都は3日、東京五輪・パラリンピック大会(東京2020大会)施設の工事現場を対象に、国内外メディア向けの施設見学会を開いた。都のメディア向け見学会は2月以来で4回目となる。東京2020大会まで約1年、この半年で工事は着実に進捗している状況が浮かび上がった。
見学会は、▽東京アクアティクスセンター▽有明アリーナ▽有明体操競技場▽選手村--の4施設。安全、保安などさまざまな理由からこれまでと同様、内部には入れず外観からの説明にとどまった。
また東京都が、東京アクアティクスセンターと並んで2020大会へ向け新規整備する恒久施設と位置付ける、有明アリーナ(基本設計=久米設計、実施設計・施工=竹中工務店・東光電気工事・朝日工業社・高砂熱学工業異業種特定JV)も前回の55%から今回は83%まで進捗した。前回と比較して、トラベリング工法で屋根がすべて架けられたのが外観的には大きな変化だ。
一方、大会施設整備で国産木材の使用量が2300m3と最も多く、大会後は展示場として第二の道を歩む「有明体操競技場(基本設計=日建設計、実施設計・施工=清水建設)」は、前回の62%から今回87%と見学会対象3施設の中で最も進捗率が高かった。体操競技場は10月に完成予定で、3施設の中では最も早い整備となる。