ダイダンと慶応大学医学部輸血・細胞療法センターは、新しいコンセプトによる大部屋型CPF「エアバリアCPF」の研究を開始した。CPF内部にダイダンが開発した「エアバリアブース」を設置し、部屋としての間仕切りがなくとも清浄度グレードBを実現するもので、安全性を確保しつつ価格を抑え、再生医療の普及に貢献することを目指す。
エアバリアCPFは、CPF内部にダイダンの「エアバリアブース」を設置することで、部屋としての間仕切りを設けずに、手術室と同等の清浄な空間である「清浄度グレードB」を実現する設計となっている。エアバリアブースは、再生医療向けの半開放式のクリーンブースで、開口部からブース外へ一方向の気流を形成し、異物がブース内に侵入するのを防ぎ安全性を確保する。通常のCPFに比べ必要な建築面積を圧縮でき、建設費の30%削減が可能と試算している。
共同研究では、同大学病院内のCPF内にエアバリアブースを設置し、大部屋型CPFの構造をつくり、扉なしでも内部の清浄性を確保できることを実運用の環境で実証していく。