【将来の担い手確保へ】青木国交省土地・建設産業局長が訓練施設を視察 学校との連携に関心 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【将来の担い手確保へ】青木国交省土地・建設産業局長が訓練施設を視察 学校との連携に関心

 国土交通省の青木由行土地・建設産業局長が26日、群馬県沼田市にある廃校を利活用した建設技能者の合宿型総合訓練施設「利根沼田テクノアカデミー」を視察した。i-Constructionの進展などとともに、近年ニーズが高まっているドローン技能者を育成する訓練校も訪れた。
 青木局長との意見交換会には、テクノアカデミーの桑原敏彦校長、松澤考宏理事、群馬県建設業協会の清野哲哉専務理事、藤塚永治常務理事、武田寛青年経営者部会副部会長(沼田土建副社長)、同協会環境すみずみパトロール隊の隊員として沼田土建の吉田美由紀企画室長が出席した。
 青木局長は将来の担い手確保に向け、スキル習得や学校との連携などの面で取り組みの余地があるとの認識を示した上で、「建設業界は若年者の入職が減少し、入ったとしてもすぐに退職してしまうといった悩みがある。一方で学校側も、そもそも生徒が集まらなかったり、学校で学んだことを生かせる進路指導などで、いろいろな悩みを抱えている」と指摘。
 続けて「そのような中、利根沼田テクノアカデミーは素晴らしい取り組みを展開し、現場で一定の成果を出している。業界や学校の悩みを全国的に解決していくため、ここが頂点となって引っ張っていってもらいたい。どうすればもう一段ステップアップできるか、次の可能性が開けるようになるか、議論を深めていきたい」と語った。
 青木局長は、2019年度からテクノアカデミーが試行的に始めた高校、専門工事業との提携構想に関心を示した。この試みは、ことし4月からスタートした。まずは建築科や土木科のある工業高校(群馬24校、愛知8校)に絞り、アカデミーや専門工事会社の職員が学校を訪問し、教育訓練の内容や各社の事業などを説明。参画した数社には既に、複数の来春卒業生の入社が内定しているという。

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