【復建調査設計】北条道路の計画地でAR技術のデモンストレーションを実施 3Dモデルに驚きの声 | 建設通信新聞Digital

5月1日 水曜日

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【復建調査設計】北条道路の計画地でAR技術のデモンストレーションを実施 3Dモデルに驚きの声

 復建調査設計(小田秀樹社長)は23日、中国地方整備局倉吉河川国道事務所の協力を得て、山陰自動車北条道路の計画地(鳥取県北栄町)でAR(拡張現実)技術のデモンストレーションを実施した。デモには多くの地元関係者らが参加、スマートフォンやタブレット、ホローレンズ(眼鏡型表示機械)を通して現地で道路3次元モデルを体感した。その場で道路構造などに関するイメージを理解することができ、事業者と利害関係者との間で円滑な合意形成を図る有効なツールになることを確認した。
 これまでのBIM/CIM活用事例では、固定した視点場から撮影した写真に対して道路モデルを重ねるフォトモンタージュやVR(仮想現実)を活用した走行シミュレーション、3Dプリンターによる模型など机上や室内に限定されていたが、AR技術を採用することで、現地映像と道路3次元モデルを重ね合わせた画像をその場で確認することができ、道路構造などに対する分かりやすさという点では飛躍的に向上する。ARモデルについては、現実・仮想空間ともに位置情報を有していることから、歩くなど視点場を移動させても移動に合わせた状態で画像に表示される。

現地映像と道路3Dモデルを重ね合わせた画像をその場で確認できる

 今回のデモで体験したのは、スマホで現地映像・道路計画の一元的な視覚が可能なサイトビジョン(トリンブル)とホローレンズを通じて同様の視覚が可能で同じ映像をタブレットで同時に表示できるジャイロホロー(インフォマティクス)の2パターン。参加者は現地で北条道路の完成イメージを体験。リアルな最先端技術を体感し驚きの声を上げていた。
 同社では、今後の展開としてAR技術を道路のみならず河川・砂防事業での活用、学生や若手技術者らの教育などへの活用を考えているほか、地上空間のみならず地下空間の「見える化」による事業促進への応用、労働時間削減による生産性向上につなげる考え。また、ドローンと併用することで遠隔視認技術への活用も図る。
 そのほか、ARモデルを作成するための基礎データである道路3次元モデルをICT建機のインプットデータとして活用することで、施工機械の半自動化、さらには全自動化も視野に入れている。

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