【環境と健康を両立】大成建設がZEB実証棟リニューアル 「人と空間のラボ」に生まれ変わる | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【環境と健康を両立】大成建設がZEB実証棟リニューアル 「人と空間のラボ」に生まれ変わる

 大成建設は、横浜市の技術センターにあるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)実証棟をリニューアルした。経済性を考慮した「さらなるエネルギー性能の向上」と近年、注目が集まっている「健康経営」時代にふさわしいオフィスへの進化をコンセプトに「ZEB+ウエルネス」機能を同時に実証・検証するする『人と空間のラボ』として生まれ変わった。
 エネルギー性能のさらなる向上を目的に壁面の太陽光発電パネルによる創エネルギー量の効率化(高効率壁面太陽光発電パネルへの更新)や外装の高断熱化(高断熱・高性能ガラスへの更新)、空調・照明の高効率化(高エネルギー効率型ビル用マルチエアコンの追加、高効率LED照明器具への更新)を実施。
 特に総発電量が約30%もアップするという高効率壁面太陽光発電パネルは創エネルギー量の向上だけでなく、外壁としての意匠性も追求。最新の創エネルギー・省エネルギー技術を取り入れることで“ZEB機能”のさらなる向上を実現した。
 近年、急速な広がりを見せている多様な働き方への対応にも着目。ワーカー個人を高精度に識別できる「T-Zone Saver Connected」や、IoT(モノのインターネット)センサーとクラウドを用いて取得・集約した情報から利用目的に沿った最適な執務エリアに誘導する「T-Workstyle Concierge」など独自技術を導入した。
 AI(人工知能)・IoT技術の積極的な活用によって、ZEBだけでなく、ウエルネス機能も強化。それぞれのワーカー・研究者がいきいきと働くことができる「ウエルネス・オフィス」を提供していく。

「人の空間のラボ」内のウエルネスオフィス

 実際にオフィスとして利用しながら、導入した省エネルギー技術や太陽光発電パネルによる創エネルギー技術を実証してきたZEB実証棟は、2014年の竣工以来、ビル単体での「年間エネルギー収支ゼロ」を5年連続で達成。国内における先導モデルとして、ZEBの普及に大きな役割を果たしてきた。
 昨年5月に米国の健康建築性能評価制度「WELL認証」(バージョン1.0)における「新築/既存建物全体」のカテゴリーで世界初となる「プラチナ」を取得。マーケットに対して「ZEB化」と「健康経営」が両立可能であることを示していた。

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