【歩行者ネットワークを評価】南町田グランベリーパークが都市景観大賞で国土交通大臣賞受賞 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【歩行者ネットワークを評価】南町田グランベリーパークが都市景観大賞で国土交通大臣賞受賞

 東京都町田市、東急、東京急行電鉄の3者は、共同で計画する南町田拠点創出まちづくりプロジェクトのうち、2019年11月にまちびらきした「南町田グランベリーパーク」が、20年度都市景観大賞(主催・都市景観の日実行委員会、後援・国土交通省)の都市空間部門で大賞にあたる国土交通大臣賞を受賞したと発表した。官民一体で取り組んだまちの構造と空間整備が高い評価を受けた。

南町田グランベリーパーク駅


 都市景観大賞は、都市計画協会など都市や景観に関する団体などで組織する「都市景観の日」実行委員会が、良好な景観の形成に貢献した施設やまちづくりを表彰する制度。

 南町田グランベリーパークは、延べ約15万1000㎡の商業施設「グランベリーパーク」と田園都市線南町田駅や鶴間公園の一体再開発。約240店舗からなる商業施設やスヌーピーミュージアムを開業したほか、駅や公園もリニューアルした。

商業施設「グランベリーパーク」


 受賞につながった評価ポイントは、道路や公園、街区など既存のまちの構造を全体的に見直して、駅・商業施設から公園までのエリア一帯を、歩車分離、バリアフリーでつながる歩行者ネットワークの配置だ。まち全体を1つの「パーク(公園)」として計画し、14の広場を地区全体に散りばめ、歩いて楽しいまちを構成した。

 商業施設と公園の間に整備したスヌーピーミュージアムを核とする文化活動拠点「パークライフ・サイト」も高い評価を受けた。ソニー・クリエイティブプロダクツが事業参画し、図書を通じたコミュニティー醸成の場である「まちライブラリー」、児童館「子どもクラブ」など多様な機能を備える。

 本棚や椅子などに、整備に伴い公園などで伐採した木を活用したことも特徴の1つだ。都市型豪雨や台風への対策として、調整池や雨水貯留槽など従来型の流出抑制策に加え、エリア全体にグリーンインフラの雨水管理計画を施した。

 南町田グランベリーパークの対象地は、鶴間3丁目の南町田駅周辺土地区画整理事業地内約22ha。商業施設の設計は東急設計コンサルタント、施工は東急建設が担当した。ラグアルダ・ロウ・棚町建築事務所のデザイナーであるパブロ・ラグアルダ氏を起用し、ランドスケープデザインはFd Landscapeが手掛けた。

商業施設通路

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