【見て、触れて、体験できる】不二窯業が全社規模で展開 施工展示室を活用した戦略とは? | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【見て、触れて、体験できる】不二窯業が全社規模で展開 施工展示室を活用した戦略とは?

 タイル・れんが・ブロック・石を用いた内外装の工事や外壁補修工事を手掛ける不二窯業(東京都中央区、松本康之社長)は、施工展示室を自社製品・サービスをアピールする手段として活用するだけでなく、施工方法や特殊工法などを含めた全社規模の戦略で展開している。

施工展示室内観(タイル・レンガ工事部の展示)


 同展示室は「見て、触れて、体験できる」を掲げており、同社の技術や実績を来場者に印象付けること、セラミック素材を中心としてどのようなことが可能か提案・検討する場所として活用する。展示では同社の4事業部それぞれのスペースが設けられている。

 「タイル・レンガ事業部」は、タイル、れんが、テラコッタルーバーなどで多様な意匠を外観に持たせる。展示では、来場者とどのような施工方法が適しているのか、あるいは施工にどのような課題があるのか実績を基に検討したり、新工法を紹介・拡販するため、特殊工事の実物大模型などを設置している。

 「JSS事業部」の展示では、超高圧洗浄車の超高圧水を活用したJSS(Jet Scraping System)工法によりコンクリート躯体表面を目荒し・洗浄、既存外壁の清掃、塗膜剥離、脆弱部の除去方法など、施工例を基に紹介する。

 「リニューアル事業部」では、歴史的建造物の補修などを行っている。展示では、既存タイルの貼付モルタルや下地モルタルの状況を内視鏡により調査する手法や、剥落防止に適した長さのアンカーピンの選定、空隙位置に対応する特殊ノズルを使用して、外観保全と安全性を両立しながら補修するための工法など、同事業部の技術と実現できることについて、具体的な工法を実際に使用する器具やメカニズムとともに解説する。

 「景・環エンジニアリング事業部」では、人・街・自然の絶妙な調和を考えながら安全で安心な公共空間づくりの提案をしている。駅前広場のシェルターやストリートファニチャー、ペデストリアンデッキ、橋梁の橋上修景、モニュメントなど修景施設全般に取り組んでいる。展示室ではこれらのイメージ提案事例、モックアップによる検証事例、施工事例を紹介する。

 同社の4事業部の中では、中核事業であるタイル・レンガ事業部が筆頭に位置付けられている。その一方で、各事業部が得意とする部分によって、連携して対応する物件も存在する。施工展示室内は、4事業部をまとめたことで、事業部の連携が必要なケースについてもアピールしやすくし、全社規模の経営戦略を織り込み展開している。



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