【新御殿場ICなど】NEXCO中日本ら 4月10日開通へ大詰めを迎える現場を報道関係者に公開 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【新御殿場ICなど】NEXCO中日本ら 4月10日開通へ大詰めを迎える現場を報道関係者に公開

 NEXCO中日本東京支社が進めている「新東名高速道路新御殿場IC~御殿場JCT」、中部地方整備局沼津河川国道事務所が進めている「国道138号須走道路須走口南IC~水土野IC」「国道138号御殿場バイパス(西区間)水土野IC~ぐみ沢IC」の工事が、4月10日の開通に向け大詰めを迎えている。開通を前に、19日、報道関係者に現場公開した。

富士山を望める新御殿場IC出口


 新御殿場IC~御殿場JCTは、静岡県御殿場市内に整備している延長約7.1㎞(土工部1.4㎞、橋梁高架部5.7㎞)。須走口南IC~ぐみ沢ICは、新東名と東富士五湖道路を接続する延長5.2㎞のバイパス道路となる。

 一部区間の工事では、ICT土工などを活用した生産性向上に取り組んでいる。測量時間を短時間に抑えるドローンによる3次元測量や、GNSS(衛星測位システム)を利用して施工を効率化した。さらにUコンポ橋も採用し、橋桁を現場で製作、運搬、架設して工期短縮や省力化した。

 佐藤嘉教東京支社沼津工事事務所工事課長は「担い手不足や労働力の低下が建設業界の課題となっている。ICTなどで効率化できる現場では積極的に活用し、生産性向上に取り組む」と語る。

 雪や濃霧が多いことなど土地柄に合わせた工夫も取り入れた。電熱線を道路に埋め込み凍結を防ぐ「ロードヒーティング」、濃霧や大雨などでも視界が確認できるように低位置照明設備を採用した。

 開通の効果について、高井知啓沼津河川国道事務所計画課長は「渋滞緩和を始め、観光振興、国土強靱化、地域活性化の効果が期待できる。静岡県と山梨県のアクセス性も向上するため、活用してほしい」と述べた。

 両区間の開通で中央自動車道や東名高速道路の通行止め時の迂回ルートが強化され、国土強靭化に貢献する。御殿場市と小山町では、新東名や国道138号バイパスの開通を見越して工業団地への企業進出が進み、製造品出荷額などが増加傾向にある。地域産業発展や地域雇用創出など地域活性化を推進する。

 4月10日には、国道469号バイパスや県道仁杉柴怒田線も併せて開通する。



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