【最新技術でダム遮水壁の点検業務を高度・効率化】九州電力とオプティム | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【最新技術でダム遮水壁の点検業務を高度・効率化】九州電力とオプティム



遮水壁の表面保護層の塗布の剥がれ等の損傷を1cm単位で可視化




九州電力とオプティムは、ドローンとAI(人工知能)解析技術を活用したインフラ点検DX(デジタルトランスフォーメーション)により、九州電力のダム遮水壁の点検業務を高度化・効率化し、高精度な設備異常検知と約40%のコスト削減を実現した。

九州電力がドローン測量で使っている独自の自動操縦プログラムを傾斜のあるダム遮水壁の壁面撮影に使い、オプティムが開発したAIの画像解析を組み合わせて、ダム遮水壁のひびや表面保護層の塗布の剥がれなどの損傷を1cm単位で確認した。

点検時間を短縮するほか、劣化判断基準を均一化する。また、ドローンは小回りが効くことから精度も高く、経年劣化状況の可視化機能で損傷の見落としを防ぐ。

従来は、ボートから目視でダム遮水壁の点検をしており、時間とコストがかかることや、劣化具合の詳細な判断が難しいといった課題があった。

今後は、社外へのサービス展開を目指す。点検データの蓄積により過去の点検データと比較して将来的な経年劣化を予測する技術の開発、AIが最適な保修スケジュールを作成・管理する機能の実装を見据える。


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