高砂熱学工業がファーストペンギンとして踏み出した世界初の挑戦『月面での水素・酸素生成』の実証実験--。その装置を載せた無人月着陸船(ランダー)が6日、月面着陸に失敗し、実証実験は道半ばにしてついえた。ただ、同社は数々の挑戦を通じて、「『宇宙への扉をあける』ことを実現した」と、今回の残念な結果を前向きに捉える。 小島和人社長は「私たちの水電解装置をはるかかなたまで運んでいただき、御礼を申し上げたい」とする談話を公表した。実証が結実しなかったことに「残念」としながらも、「その過程で獲得した技術・知見はもちろん、世界初の実証実験に刺激を受け、熱を帯び、感動した経験、これら全てが挑戦したからこそ得られた“貴重な財産”だ」と総括し、多くの技術や知見を獲得できたことを歓迎した。
今後については「将来期待される月面エコシステムの一翼を担えるよう、今後も“環境クリエイター”として新たな環境への挑戦を続ける」と前向きな姿勢を示す。
同社は2019年12月、宇宙スタートアップ(新興企業)のispace(東京都中央区、袴田武史代表取締役CEO)と民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のコーポレートパートナー契約を結び、世界初となる月面での水素・酸素生成ミッションに着手した。しかし、同社開発の月面用水電解装置を載せたispaceのランダーが今回、月面着陸に失敗し、実証の結実には至らなかった。
それでも同社は、ランダー搭載後の装置の健全性を確認。ランダーを載せたロケットの打ち上げ後、定期通信により、ロケット打ち上げ時の大きな振動・衝撃、急激な圧力低下に耐え、宇宙空間の真空・高放射線・無重力という過酷な環境にさらされながらも、着陸直前まで健全な状態であったという。
さらに、この挑戦を通じて、要求仕様を明確にして仮説・検証を繰り返すことで、設計仕様の確定や課題を解決する開発プロセス、前例のないプロジェクトを推進するリスクテイク、意思決定力など、さまざまな技術的な知見やプロジェクト・事業推進ノウハウの獲得など、宇宙実験を遂行する実力を得たことになる。
今後については「将来期待される月面エコシステムの一翼を担えるよう、今後も“環境クリエイター”として新たな環境への挑戦を続ける」と前向きな姿勢を示す。
同社は2019年12月、宇宙スタートアップ(新興企業)のispace(東京都中央区、袴田武史代表取締役CEO)と民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のコーポレートパートナー契約を結び、世界初となる月面での水素・酸素生成ミッションに着手した。しかし、同社開発の月面用水電解装置を載せたispaceのランダーが今回、月面着陸に失敗し、実証の結実には至らなかった。
それでも同社は、ランダー搭載後の装置の健全性を確認。ランダーを載せたロケットの打ち上げ後、定期通信により、ロケット打ち上げ時の大きな振動・衝撃、急激な圧力低下に耐え、宇宙空間の真空・高放射線・無重力という過酷な環境にさらされながらも、着陸直前まで健全な状態であったという。
さらに、この挑戦を通じて、要求仕様を明確にして仮説・検証を繰り返すことで、設計仕様の確定や課題を解決する開発プロセス、前例のないプロジェクトを推進するリスクテイク、意思決定力など、さまざまな技術的な知見やプロジェクト・事業推進ノウハウの獲得など、宇宙実験を遂行する実力を得たことになる。