漢方薬メーカー国内最大手のツムラ(東京都港区、加藤照和社長CEO)は、茨城工場内で計画している新棟建設工事の起工式を6日に開いた。関係者36人が参加し、工事の安全を祈願した。生産能力の増強と安定供給の確保を実現し、国内の医療用漢方製剤の需要拡大に対応する。
新築する第4SD棟は鹿島と東レエンジニアリング、第3生薬棟は鹿島が施工を担当し、ともに2027年3月31日の完成を目指す。設計はKAJIMA DESIGNが担当した。
第4SD棟の規模は、7階建て延べ8462㎡。漢方製剤の中間製品であるエキス粉末を生産する。自動化技術の導入による省人化や切替洗浄時間の短縮など生産性向上を目指す。建設費は約300億円。建築面積は1560㎡。
第3生薬棟の規模は2階建て延べ2941㎡。原料生薬の受け入れや生薬試験サンプリング、保管の機能を備える。地震発生時の被害を抑えるため、建屋は耐震構造を採用し、自動倉庫には免震ラックを使用する。建設費は約80億円。建築面積は1988㎡。
茨城工場の所在地は阿見町吉原3586。1983年に竣工した。