電気自動車やロープウエーなどの技術を融合した革新的な都市交通システム「Zippar」を開発するZip Infrastructure(福島県南相馬市、須知高匡代表取締役)は、福島試験線の建設費用を募るため、20日からクラウドファンディングを開始する。(クラウドファンディング受付ページはこちら)
同社は、既存の鉄道や道路インフラでは解決困難な都市部の交通問題の解決を目指すスタートアップ(新興企業)。2025年6月には福島試験線での試乗会開催を目指しており、今回のクラウドファンディングは、その実現を目指した資金調達となる。
Zipparは、電気自動車を改造した駆動部、ロープ、レールを組み合わせることで、自由な路線設計と低コストな導入・メンテナンスを実現する。交通渋滞の緩和、バス運転手不足への対応、ラストワンマイルの移動手段確保など、多岐にわたる都市交通の課題解決を目指している。
既に、神奈川県秦野市でプロトタイプの走行試験を行い、その有効性を確認済み。福島試験線は、安全性認証取得に向けた重要なステップとなる。国のバックアップがない中で資金調達に苦慮する同社にとって、今回のクラウドファンディングは大きな挑戦となる。目標金額は500万円。集めた資金は福島試験線の建設費と車両開発費に充てる。