【現場最前線】切土部にドローン活用! 線路切替へ最終段階 JR成田線成田・下総松崎間高架橋新設 | 建設通信新聞Digital

4月24日 水曜日

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【現場最前線】切土部にドローン活用! 線路切替へ最終段階 JR成田線成田・下総松崎間高架橋新設

新設されたランガー橋と高架橋

 東鉄工業・東急建設JVが千葉県成田市で施工を進めるJR成田線成田・下総松崎間高架橋新設工事が最終段階を迎えている。既存線路に並行して高架構造の別線を新設し、線路を切り替える工事で、現在は18年4月の新設線への線路切り替えに向けて軌道作業に取り組んでいる。
 同工事は成田市の都市計画道路3・3・3号ニュータウン中央線新設事業の一環として、県西部や成田国際空港などへの利便性向上を目的にJR成田線と交差する道路・河川を高架橋形式で立体化するもの。成田市に委託されたJR東日本千葉支社が発注。工事延長は約650mで長さ50mのランガーPC橋梁と高架橋計191mのほか、前後には既設線路に近接する切土・盛土区間もある。工期は15年8月24日から18年3月30日まで。
 工事開始後は終電後に防護工や土留工を設置し、新設部の高架橋やランガー橋の作業を昼間中心で進めてきた。切土部の施工はドローンによる空撮で地形を把握しながら計画ラインを判断した。
 既に土木構造物は完成しつつあり、工事用臨時列車で新設線路用のレールを現場搬入し、線路敷設工事の準備に取り組んでいる。土木工事も新線路敷の路盤工や排水設備の工事が最盛期で新設軌道工事の敷設計画と切り換えまでリスクを抽出し、対策を練っている。
 工事着手時から工事計画や現場指揮に携わった東鉄工業の佐藤朗民氏は「さまざまな課題に対してその都度発注者と打ち合わせして確実に進捗することができた。まだ土木工事が残っており線路切換が終わるまで気が抜けないが、無事に工事を完遂したい」と抱負を語る。軌道の専門技術社員として17年4月から現場に配属された同社の土山泰史氏は「軌道工事でもさまざまな課題が発生すると思うが、安心して利用するお客さまの姿を思い、わくわくしている。今後も安全第一で作業を進めたい」と意気込む。

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