清水建設は、タンザニアの同国港湾公社から、同国西端に位置し、タンガニーカ湖に面する内陸港「キゴマ港」の改修工事を受注し、請負契約を結んだ。受注金額は約25億円。同社がタンザニアで手掛ける初の建設プロジェクトで、アフリカにおける16番目の進出国となる。
アフリカ大陸東部の交易路の結節点に当たるキゴマ港の旅客輸送機能の効率化を目的に、日本政府の無償資金協力プロジェクトとして計画された工事となる。交易拠点として100年以上の歴史を持つキゴマ港は、港湾施設の老朽化が進んでおり、旅客の乗降や荷役の安全性・効率性を改善するための施設整備が喫緊の課題となっている。
プロジェクトは、延長130mの旅客埠頭(ふとう)と旅客待合施設、旅客埠頭から主要幹線道路までのアクセス道路などを新たに整備する。工期は4月から2027年3月まで。施設が整備されることで、キゴマ港の旅客輸送機能が改善し、物流や人の移動が活発化することが期待されている。
同社は1967年にアフリカに進出し、これまでに15カ国・95件のプロジェクトに従事してきた。24年1月には、アフリカの事業展開を強化するため、ケニアの首都ナイロビにアフリカ事業の管轄拠点を設け、地域に根差した事業活動を展開している。